The Guardianは12日(現地時間)、米グーグルが開発を続ける「自動運転車」が最低でもさらに「数百台」ほど新たに製造されることが、同社幹部によって明らかにされたと報じています。
The Guardianによると、今回の計画はグーグル幹部のサラ・ハンター氏によって語られたものであり、およそ数百台というごく小規模な生産が既に開始されていることが明言されたとのことです。先日には2020年頃を目安に自動運転車の普及開始を目指していることが公にされていますが、今回、将来的に大量生産が開始される可能性が再び示唆されることとなりました。
なお、グーグルの自動運転車は同社保有の私有地内での走行テストを既に完了し、現在は米国内の一部公道において “限定的” な走行試験を重ねていることが報じられてきましたが(過去記事[1]、[2])、今回の決定は計画をさらに次の段階へと推し進めるために必要な策ということなのでしょうか。
また今回、ハンター氏は自動運転車の提供形態についても言及。直接グーグルが個人に対して販売するか、あるいはグーグルが自動運転車を保有し、それを一種の “サービス” として提供するかのどちらかが検討されているものの、現時点では最終的な提供形態は確定していないとのことです。
サラ・ハンター氏
自動運転車を活用したサービスというのが具体的にどのようなものとなるかについては明らかにされませんでしたが、The Guardianはタクシー配車サービスとして知られる「Uber」のような内容のサービスになる可能性を指摘しています。
グーグルの自動運転車に関するプロジェクトからは、本格的な普及と運用へ向けて着実に計画が前進している印象を覚えますが、それでもまだ技術面はもちろんのこと、法整備および倫理観などの面においてもクリアすべき “壁” は数多く残されているのが現状です。
同社が提供開始の目標時期として掲げる2020年までは、残すところおよそ5年。その頃までに自動運転車がどこまで進化しているのか楽しみではありますが、少なくとも日本国内に本格的に導入されることになるのはまだ10年単位で先のこととなりそうです。
[The Guardian via 9to5Google]