東芝株、特設注意銘柄に指定=違約金9120万円も―東証 | ニコニコニュース

 東京証券取引所は14日、東芝が不正会計により過去の有価証券報告書を訂正したことを踏まえ、東芝株を、上場を維持しつつ内部管理体制の改善を求める「特設注意市場銘柄」に15日付で指定すると発表した。東芝株は今後も従来通り売買が可能。1年以内に改善すれば同銘柄の指定が解除される。改善が見込めない場合は上場廃止になる恐れがある。

 東芝の室町正志会長兼社長は14日の記者会見で、「上場廃止に準ずる特設注意市場銘柄の措置を厳粛に受け止め、株主ら関係者に多大な迷惑を掛けたことを心からおわびする」と謝罪した。

 東証はまた、投資家の信頼を損なったとして、東芝に対して9120万円の上場契約違約金を求めることも発表した。

 日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は14日、東芝の不正会計問題に関して、「短期集中的に内部管理体制等の改善を厳しく求めるなどして市場に対する信頼の確保に努めていく」とのコメントを発表した。今後、金融庁と有識者会議を設置し、コーポレートガバナンス(企業統治)の実効性を高めるための検討も行う。

 名古屋証券取引所も、東芝に上場契約違約金1740万円を求めることを決め、15日付で同社株を特設注意市場銘柄に指定する。