合衆国国土安全保障省が図書館のTORノードを閉鎖、悪用の危険性に配慮 | TechCrunch Japan

国土安全保障省(Department Of Homeland Security, DHS)にとっては、終わり良ければすべて良しだから、今日は同省とニューハンプシャー州レバノン市の警察が同市の公共図書館に、テロなどの脅威を防ぐためにTORのノードを閉鎖するよう求めた。

この図書館は合衆国では初めての、セキュアなTORの末端ノードを設けた図書館だった。TORを経由するとWeb閲覧の匿名性が維持され、そのサイトを見ている人の本人性がばれない。そこでDHSと警察は、図書館のローンチ直後にその職員たちにアプローチした。このレバノン市の公立図書館はLibrary Freedom Project(図書館の自由プロジェクト)のメンバーで、このプロジェクトは多くの図書館にTOR末端ノードを置こうとしている。図書館の訪問者の匿名性が維持されると、個人が悪質な国家権力からスパイされたりするおそれがなくなる、というのだ。Viceはこう書いている:

警察や市から、TORは犯罪者が悪用することもある、という説明を受けた図書館は、LFPプロジェクトを脱会した。“しばらく休止しますが、こういう問題が早くなくなることを期待します”、と館長は語った。彼によると、9月15日に行われる評議員会議にサービスの復旧を諮る、という。

DHSのスポークスパーソンShawn Neudauerはこう述べる: “Torの利用そのものは不法ではなく、その利用には妥当な目的もある。しかしながらTorが提供する保護は、犯罪を行う企業や個人を魅(ひ)きつけることもあり、われわれはそういう、匿名化技術を悪用する人たちを追い続けることになる”。

この論理で言えば当然、車も銃もレンガも、その悪用の危険性ゆえに、非合法化されなければならない。次は、何が槍玉に上がるだろうか。

出典: Digital Reader

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa