あんなこともありましたから。
この夏に起きた「本当にあった怖い話」のひとつが、車載システムへのハッキング。クライスラーの自動車がハッキングで遠隔操作できるということで、140万台がリコールになったり、それとは別にGMの車載システム「オンスター」にハッキングできるという指摘もありました。自動車を外から好きに動かせるということは、最悪殺される場合だってあります。
Argus Cyber Securityは2013年に設立したイスラエルのスタートアップで、車載システムへのハッキング対策に特化したセキュリティサービスを提供しています。対象は自家用車と商用車両方で、ハッキングを検出してアラートを出すDeep Packet Inspection(DPI)というアルゴリズムは、現在特許を出願しています。
同社は先日、複数の投資家とベンチャーキャピタルから1300万ドル(15.6億円)の資金を調達しました。今回は2回目の資金調達でしたが、前回の400万ドル(約5億円)の3倍以上を達成しました。
その背景には、クライスラーやGMといった大手自動車メーカーの製品に脆弱性があったことへの衝撃があります。奇しくも大手2社にとってのバッドニュースは、Augusのサービスが社会に必要とされていると裏付けることになりました。自分が乗っている自動車が何者かにコントロールされるなんて、考えただけでも恐ろしいですからね。
あらゆるものがネットでつながって生活が便利になる一方で、新しい犯罪が生まれる可能性もあります。適切なセキュリティ対策をしていくことは、安全だけでなく、法的な規制からテクノロジーを守ることにもつながっていくのかもしれません。
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source: PR Newswire
(高橋ミレイ)