中国メディア・捜狐は9日、日本で交通事故の発生率が低い理由について、実際に日本で見聞きした事柄をもとに考察した文章を掲載した。
まず挙げたのは、押しボタン式の歩行者用信号機。歩行者がボタンを押すことで、一定時間経過後に車道が赤信号となり、歩行者側が青信号に変わって安全に渡れるようになると紹介したうえで、「とても科学的にシステム設計されていて、車道の青信号の時間が一定時間確保されている。そして、歩行者がボタンを押さない限りは青信号が続くので、自動車の通行を必要以上に妨げることはない」と説明した。
2点目は、自動車のライト。日本では自転車に対する管理が厳しく、警察官が路上でチェックすることすらあること、そして「中国人にしてみれば驚きの規則」として、自転車のライト取り付けが義務付けられていることを紹介。夜に無灯火で運転した場合や、ブレーキのない自転車、警察の検査を拒んだ場合には反則金が科されるとした。また、自転車のライトの多くが自走することで点灯するダイナモ式になっていて、必要なときだけ点灯させることができる点、ジョギングやウオーキング愛好者を中心に歩行者用の携帯ライトも人気が高まっていることを併せて紹介した。
3点目に挙げたのは、一時停止だ。日本にある多くの交差点には「止まれ」と書かれており、小さな路地でも自動車やバイクは「監視カメラや警察官が存在しなくてもみんな停車」し、安全を確認した後で通過すると説明。4点目は、信号のない横断歩道などでは自動車が減速あるいは停止して歩行者に譲る点を挙げた。
さらに、5点目には歩行者が交通ルールをしっかり守り、学校でも交通安全教育が行われていること、そして最後には道路が狭いながらもきれいに舗装されているほか、住宅地などの交差点では確認用のミラーを非常に多く見かけることを挙げて紹介した。
記事は最後に、交通安全は「一に健全な法律、行政によるインフラ整備、メディアによる宣伝」、「二にドライバーの安全意識、モラル向上」、「三に歩行者や軽車両もちゃんと交通ルールを守ること」によって成り立つものであるとまとめた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Urs FLUEELER/123RF.COM)