ついにベールを脱いだ『仁王』。世界初公開の実機プレイ動画で”戦国しにゲー”の真髄に迫る【TGS2015】 | ニコニコニュース

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文・取材:編集部 北口徒歩2分 、撮影:カメラマン 和田貴光

●ユーザーの意見を聞くためのバージョンをリリース予定

 2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015(17日・18日はビジネスデー)。初日の17日にコーエーテクモゲームスブースで開催された、『仁王』ステージの模様をリポートする。


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【先出し週刊ファミ通】『仁王』が10年越しの始動。プレイステーション4の“戦国しにゲー”(2015年9月17日発売号)

 まずは『仁王』ゼネラル・プロデューサーのシブサワ・コウ氏、プロデューサーの鯉沼久史氏、ディレクターの早矢仕洋介氏がそれぞれ入場し、10年前の発表からついにベールを脱いだ、『仁王』の制作過程を振り返る。シブサワ氏や鯉沼氏によると、2005年の開発スタート時の”第1フェーズ”は、シブサワ氏と鯉沼氏を中心に、RPGとして制作がスタート。その後、コーエーとテクモと経営統合にともない、シブサワ氏と早矢仕氏が協力して”第2フェーズ”の開発にあたり、アクションゲームへの路線転向が図られるも、『NINJA GAIDEN(ニンジャガイデン)』に近づきすぎた(『仁王』で追い求めた独自性が失われつつあった)ということで再び休眠状態に。そして、『仁王』開発の”第3フェーズ”にあたるという今回は、ハードをプレイステーション3からプレイステーション4に変え、ついに2016年発売が公表されたのだ。

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 そんな『仁王』のコンセプトは”戦国しにゲー”。金髪碧眼の主人公や、戦国モノというコンセプトは第1フェーズからブレていないものの、重みを感じる殺陣のようなアクションで、巨大な妖怪を打ち倒していくアクションゲームへと変貌を遂げた。プラットフォームをプレイステーション4に移したことについて鯉沼氏は、プレイステーション2のローンチ時に自身とシブサワ氏が制作した『決戦』について触れ、新ハードでしかできない体験を追い求めて、コーエーテクモゲームスがチャレンジを続けてきたことを振り返った。このあたりについては、週刊ファミ通2015年10月1日号(2015年9月17日発売)に詳しいので、そちらもぜひ参考にされたい。

 続いて、世界初公開となる『仁王』の実機プレイ動画を見ながら、早矢仕氏がゲーム内容を解説。本作のアクションにおけるベースは、侍の”殺陣”であり、それを再現するため、刀を上段、中段、下段それぞれに構えることができる。下段の構えは回避や防御に長け、上段は攻撃力が高いなど特徴が異なるため、これを使いこなしていくことがカギになりそうだ。また、武器は2種類を瞬時に切り換えることが可能。今回は刀のほか、攻撃範囲にすぐれる槍が公開された。敵が集まった場所で使うと効果的だが、振り回す攻撃があるため、槍が引っかかる可能性がある、狭い場所での戦いには向かないようだ。ちなみに、武器のほかに防具も存在し、胴体や腕など部位ごとに分かれていることも確認できた。

 そうして敵兵を倒していくと、戦場のいたるところに、刀が突き刺さっているのが確認できた。これは”血の刀塚”と呼ばれるもので、ほかのプレイヤーが力尽きた地点に表示されるという。つまり、刀塚がたくさん立っている場所は、非常に危険なポイントというわけだ。また、刀塚を調べると、倒れたプレイヤーが”屍狂い”となって襲い掛かってくるが、これを撃退することでアイテムが得られるため、挑戦する価値はある。

 強敵との戦いで役立つのが”守護霊”。主人公のウィリアムは妖怪は霊を視認できる特殊能力の持ち主であり、守護霊の力を借りて戦うことが可能。たくさんの種類が存在する守護霊を降臨させて武器をパワーアップすることで、攻撃が強力になるのだ。ただし、力尽きるとその場所に守護霊が落ちてしまうため、しっかりと回収する必要がある。また、守護霊の入れ換えは、戦場に点在する”社”で行い、ここではプレイヤーのレベルアップも可能だという。

 ゲームプレイの最後では、”常世”に出現する妖怪との戦闘も。トレーラー映像で見られた、巨大な玉を持つ妖怪の攻撃を回避しつつ反撃に転じるが、両手で体をがっちりとつかまれ、そのまま握りつぶされてゲームオーバー。”戦国しにゲー”という名に恥じない高難度を実感できた。

 鯉沼氏によると、これから発売までブラッシュアップを重ねていくなかで、ユーザーの意見を聞くためのバージョンをリリースする予定があるという。期待して待とう。また、コーエーテクモゲームスのブースでは、『仁王』のスペシャル映像が見られるシアターも設置されている。東京ゲームショウ2015の会場に行く予定がある方は、こちらもぜひ見てみてほしい。