[TGS 2015]MSI,「Skylake&GTX 970M搭載で重量1.6kg」「アンロック版CPU搭載」など,ゲーマー向けノートPC新製品をTGS会場で発表 | ニコニコニュース

[TGS 2015]MSI,「Skylake&GTX 970M搭載で重量1.6kg」「アンロック版CPU搭載」など,ゲーマー向けノートPC新製品をTGS会場で発表
4Gamer

 2015年9月17日,MSIの日本法人であるエムエスアイコンピュータージャパンは,東京ゲームショウ2015の会場で,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)45W版の第6世代Coreプロセッサ(以下,Skylake-H)を搭載するゲーマー向けノートPCを複数発表した。本稿では,これら新ノートPCを中心に,その他の注目製品も合わせてレポートしよう。

■ゲーマー向けノートとしては最薄最軽量を謳うGS40

 MSIの担当者が「日本に受け入れられると期待している」と語るのが,14インチ・解像度1920×1080ドットの液晶パネルを搭載した新シリーズであるGS40だ。会場で披露されていたのは,「GS40 6QE Phamtom」というモデルで,GPUに「GeForce GTX 970M」(以下,GTX 970M),CPUには「Core i7-6700HQ」を採用しながら,畳んだ状態での厚みは最厚部でも約22.8mm,公称重量は約1.6kgという,薄型軽量を実現しているのがポイントだ。

 「このサイズのノートにSkylakeとGTX 970Mを搭載したのは,MSIが初めて」と担当者は胸を張っていたが,確かに,畳んでみたときの薄さ,持ってみたときの軽さはなかなかのものだ。「モバイルノート並み」とまでは言えないまでも,ゲーマー向けノートPCとして最薄クラス,最軽量クラスとは言えるはずで,これなら,持ち運びもそれほど苦にならないだろう。

 これだけ薄型軽量だと,まともに放熱できるのかが心配になるところだ。放熱機構は,底面吸気,背面排気というエアフローの設計になっており,熱の大部分を左右背面のグリルから外に逃がす仕組みになっている。これにより,放熱も「まったく問題ない」(説明員)とのことだが,こればかりは実機でゲームを動かして試さないことには,なんともいえない。

 なお,GS40シリーズでは,デザインやカラーリングにも力を入れてあるそうだ。たとえば,アルミ合金製の天板はヘアライン加工が施されており,前掲の背面にある排気グリルは,MSIのゲーマー向けブランド「G Series」のイメージカラーである赤に塗装されているといった具合である。


 また,キーボードのLEDバックライトは,新採用の樹脂素材と,「SILVER-LINING PRINT」と呼ばれる印刷技術により,従来製品よりも美しく浮かび上がるという。

 ちなみに,MSIのゲーマー向けノートPCでは,SteelSeries製のキーボードを採用するのが最近は定番だったが,GS40の搭載するキーボードはSteelSeries製ではないとのこと。「内部構造はSteelSeries製キーボードとほとんど変わらない」とのことだが,当然,「SteelSeries Engine 3」によるカスタマイズ機能などは省かれているはずで,総合的な使い勝手がどう変わったかは気になるところだ。

 Skylake-H搭載ノートPCの2製品めは,17インチ級ノートPCであるGT72シリーズの新作「GT72S 6QE Dominator Pro G」(以下,GT72S)だ。GT72シリーズに「GeForce GTX 980M」や,アンロック版CPUである「Core i7-6820HK」を搭載することで,より高いパフォーマンスを狙った製品であるという。


 搭載する液晶パネルは,17.3インチ・解像度1920×1080ドット仕様で,NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC」に対応するそうだ。

 Skylake世代のCPUを採用したことにより,GT72Sでは,ストレージ周りのスペックが従来製品以上のものになったのもトピックだ。


 GT72Sでは,PCI Expressベースの「NVM Express」に対応したSSDスロットを複数用意し,それを用いたRAID 0構成「Super RAID 4」によって,逐次読み出し性能は最大3300MB/sという,トンデモない速さを実現できたとのことである。

 もう1つの新しい特徴は,MSIが「Super Port」と呼ぶ,USB Type-C端子を搭載することだ。これは,VESAが策定した「DisplayPort Alternate Mode」に対応する,USB 3.1もしくはDisplayPort出力として利用できる端子で,GT72Sにおいては,コネクタの接続する向きによって,USB 3.1とDisplayPortの機能を切り替えることができるようになっているという。最大5V 3Aの電源供給ポートとしても使えるそうだ。


 なお,DisplayPort出力端子として使うときは,最大2台の4Kディスプレイをデイジーチェーン(数珠つなぎ)できるとのことだった。

 サウンド周りでは,ESS TechnologyのD/Aコンバータ「SABRE HiFi Audio DAC」を採用し,最大サンプリングレート384kHzの,いわゆるハイレゾオーディオ再生に対応する点が特徴として挙げられている。


 キーボードは従来モデル同様のSteelSeries製。ただし,GS40シリーズと同じく,SILVER-LINING PRINTを用いたキーボードバックライトが採用されているという。

 ノートPCではほかにも,GeForce GTX 980MをSLI構成で採用する「GT80 2QE Titan SLI」をベースにした「Heroes of the Storm」コラボレーションモデルや,GT72シリーズをベースとしつつ,ノートPC向けXeonを搭載可能なワークステーション「WT72」も披露されている。


 ちなみに,WT72には,NVIDIAの未発表GPUである新型Quadroを搭載するモデルも用意されるとのことだった。

 ノートPCのほかには,MSI製のグラフィックスカード新製品がいくつか出展されていた。その中でも目玉といえるのが,本邦初公開という簡易液冷クーラー搭載モデル「GTX 980Ti SEA HAWK」だ。


 GTX 980Ti SEA HAWKは,「GeForce GTX 980 Ti」にCorsair製の簡易液冷クーラーを組み合わせた製品で,簡易液冷仕様のグラフィックスカードを簡単に導入できる選択肢として用意される。価格は未発表だが,少なくとも簡易液冷クーラー分のコストは載るわけで,相応に高価なものにはなるはずだ。

 MSIの新製品レポートは以上のとおり。GTX 970M搭載で1.6kgというGS40シリーズは,本当に放熱に問題がないのであれば,なかなか魅力的な製品といえるだろう。実機をチェックしてみたい人は,TGS 2015のMSI共同ブースに足を運んでみてほしい。

リンク:MSI 日本語公式Webサイト


リンク:4Gamer「東京ゲームショウ2015」特設サイト

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