ロボットでも、子どもは遊ぶのが仕事。
カリフォルニア大学バークレー校の研究室には、ブレットという名前のロボットがいて、レゴのようなブロックや飛行機のおもちゃで遊んでいます。
乳幼児から幼児と同じぐらいの知能を持つ彼は、ディープラーニングと強化学習(状況を観測して適切な判断をするための学習)を融合させた研究の初めての「被験者」です。
ブレットは研究室の中に作られた幼稚園での遊びを通して、関連する複数の課題を解決するための学習をしています。私たちも小さい頃は、遊びながら試行錯誤をして、物事の仕組みや法則を理解してきましたよね。
この研究は、カリフォルニア大学のPieter Abbeel教授が、児童心理学に関する動画を見て、人工知能の研究に応用できると思いついたのだそうです。
知能を持つ生物は、視覚や触覚から脳に伝わる刺激と知識を結びつけ、特定の回路を生成していきます。それらが蓄積してネットワーク化されると、帰納的な考えや類推など、より高度な思考ができるようになります。人工知能のニューラルネットワークは、このように生物が知識や知恵を獲得するプロセスを真似て作られています。
Abbeel教授は、「この実験は将来的にはロボットの自律と制御に役立つでしょう」とコメントしています。
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source: Bloomberg
(高橋ミレイ)