韓国メディアのヘラルド経済は18日、日本の安全保障関連法案が17日に強行採決されたことをうけ、北東アジアの外交に激しい嵐が巻きおこることが予想されるだろうと伝えた。
記事によれば、日本の安全保障関連法案が採決されたことにより、韓国や中国など、第2次世界大戦当時、日本から被害を受けたアジア各国が大きな懸念を表しているとしたほか、日本の軍事力が増強され、周辺国の安全保障を脅かす状況となる可能性が出てきていると報じた。
記事は、この安全保障関連法案が採決されたことは、日中韓および日韓の首脳会談など、今後の外交日程にも、「予測不可能な影響を与えることになるだろう」としたほか、特に、日韓関係において、過去の歴史問題が最大の壁として残っているため、安全保障関連法案の採決は関係改善の「悪材料になりえるだろう」と伝えた。
一方、韓国の外交部の一部からは、現在、米国と中国との間で実利外交を繰り広げている朴槿恵政府の「外交政策の幅が狭くなるという指摘もある」としたほか、韓国の外交部は前日の定例ブリーフィングの中で、魯光鎰(ノ・グァンイル)報道官が「韓国政府は韓国の領域内での日本の自衛隊活動について、韓国の要求または同意が必要」と述べたたうえで、「日本側もこれを承知しており、日本政府も集団的自衛権行使時には、国際法の原則に基づき締約国の同意がなければならないということは、当然であるという立場を表明している」と述べたと伝えた。
また、同報道官は、「韓国政府はこれまでも、日韓、日米韓との協議などを通し、立場を一貫して表明してきているため、日米韓の国防長官会談の際に、合意したことを実務協議などで対応していく方針だ」と述べたと報じた。(編集担当:木村友乃)(イメージ写真提供:(C)Mykhaylo Palinchak/123RF.COM。2015年6月6日撮影)