2015年7月から放送中のアニメ『GANGSTA.(ギャングスタ)』(ABC朝日放送ほか)。始まった当初はそのクオリティーの高さとドラマ性から話題となっていた本作だが、7話以降は作画が崩れるシーンが多くなる、いわゆる“作画崩壊”状態になっているとネット上で話題となっている。この事態に、が9月13日のイベントでプロデューサー自らが言及するという珍しい光景が繰り広げられたという。
『GANGSTA.』は『月刊コミック@バンチ』(新潮社)で連載中の、犯罪都市・エルガストルムを舞台にした作品。そんな街で『便利屋』として汚れ仕事を請け負って生きるウォリックとニコラスのハードボイルド・アクションだ。アニメ版では、作画崩れが散見された9話の翌週に、スペシャル番組の9.5話が放送されるなど、「総集編はもういやだ」とアニメ『SHIROBAKO』の名言も聞こえてきそうな状態へと突入していた。イベントに参加した30代女性がその様子を語る。
「プロデューサーの遠藤直子さんが、作画崩れのあった8、9、10話へ『完全な形で見ていただくくのが本来の形なのに、残念な形になってしまいました。(パッケージ版では)ちゃんと直します。テレビの方もちゃんと最後までやります。SNSとかでも広めてください!』と、ほかのイベントではあまり聞いたことがないコメントをしてました。イベント終了後にツイッターでつぶやいて拡散している人もいたり、ウォリック役の諏訪部順一さんも『9.5話は想定内』とフォローしたりと何かと大変なんだろうなって……」
アニメ『俺、ツインテールになります』では公式がパッケージ版での作画修正をネタにして宣伝したという“前例”もある。しかし、なぜ『GANGSTA.』で作画が崩れる事態が起きてしまったのだろうか。アニメ関係者は次のように推測する。
「『GANGSTA.』はマングローブ制作、村瀬修功監督が指揮で行っているのですが、実はマングローブと村瀬監督は今年11月13日に公開を控えている、劇場版アニメ『虐殺器官』も担当しているんです。さまざまなところから話を聞くと『虐殺器官』の制作スケジュールはかなり押しているのではないかという声もチラホラ。もしかしたらそのことが『GANGSTA.』にも影響しているのかもしれません」
いよいよ物語も佳境に入っている『GANGSTA.』だが、その最終12話はネットで作画が“虐殺”祭りにされるような事態にならないことを祈るばかりだ。