カリフォルニアのAlternative Ballistics社が開発したのは、簡単にハンドガンに装着でき、発射される弾丸を非殺傷弾に変えてしまうアタッチメントです。これで警察などが容疑者を殺傷する危険を犯すことなく無力化できるというわけです。
「The Alternative」と名付けられたこのアタッチメントは、ハンドガンのマズル(銃口)部分に装着した状態であっても、ハンドガンの使用の妨げにならないようになっています。照準もそのまま使えますし、フラッシュライトなどの他のアクセサリーをつけたままでも使用可能です。
このアタッチメントが弾を非殺傷化する仕組みは簡単。弾丸の速度を落とすんです。The Alternativeの先端、銃口部分には、中が空洞になった鉄球が取り付けられています。この中空部分で発射された弾丸を受け止めて、速度を落としつつも、そのまま鉄球が飛んで行くようになっています。
特許取得の金属合金でできている鉄球は、弾丸の速度を80%低下させるとともに、衝撃点を拡散させます。そのため着弾しても弾が肉を貫く可能性は低くなり、深刻なけがをする確率も低くなるというわけです。それでも人に当たればノックダウンさせるには十分な力を持っているとのこと。その点は非殺傷のビーンバッグ弾に似ていますが、より命中精度は高くなっています。
アタッチメントの使用は一度きりとなっていますが、鉄球が発射されたあとには自動的にプラスチックのサポートパーツも外れるようになっています。このため、The Alternativeを使用後に銃撃戦に発展しても、わざわざアタッチメントを外す手間をかけることなく続けて通常の弾を発射することが可能となっています。このアタッチメントの取り付けは容易なので、警察などで導入する際も使用のための訓練に時間がかかりません。持ち運びも容易となっており、いいことづくめ。
人を殺したり、大きな怪我を追わせることなく危険な状況を解決できる非殺傷アタッチメント。世界中の警察で広まって欲しいですね。
source: Alternative Ballistics via Gizmag
Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(abcxyz)