中国・重慶市で、浮気ばかりか宝くじで460万元(約8700万円)を当てたことを隠して離婚を成立させた男性が、元妻に訴えを起こされた。中国メディア・重慶晨報が15日報じた。
記事によると、男性は1999年に妻と結婚。男性は定職に就かずマージャン三昧。妻が働き家計を支えた。2004年に妻が出資してマージャン店を開業。これが大当たり。しかし、「寝ても覚めても一攫千金を狙」っていた男性は、ついに店に保管してあるお金にまで手を出して宝くじを買うようになったとのことだ。
経営が傾くと、家庭内にも不協和音が生じ、13年6月ごろには妻の友人から「夫が中学時代の初恋相手と連絡と取っている」という話を聞き、夫の浮気が発覚。妻は翌年夏に娘を連れて実家に帰った。その後いつまでたっても男性から連絡が来ず、今年(15年)2月17日になって電話で夫から「離婚しよう」と切り出された。「娘の中学入試が終わるまで待って」という妻の求めを男性は拒否、妻は同25日に夫から送られてきた離婚合意書にサインした。
すると翌日、男性が宝くじを当てたとの情報が入った。男性が「こだわり」を持っていた番号が2月17日に当せんしていたのを発見した。さらに、経営不振で手放した、かつて夫婦で営んでいた宝くじ店が再び買い戻され、「初恋の相手」が店番をしている様子も目撃。そこで元妻は、「離婚前に宝くじに当せんしていた事実を隠した」として男性に当選金の分配を求める訴訟を起こした。
男性は「母が買ったもの」と主張、元妻は中学入試をひかえた娘までも証言台に立たせる“泥仕合”が繰り広げられ、9月6日に裁判所が「宝くじは第三者が購入したものだが、当せん金は家族共通の財産」として、元妻に115万元(約2170万円)を分配するよう男性に言い渡す判決を下した。
「金の切れ目が縁の切れ目」とはよく言ったもの。世の中には相手の稼ぎがなくなったからといってあっさり離婚するケースもあれば、今回の件のように大量のお金が手に入ったことですでに希薄になっていた夫婦関係を解消するケースもあるようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)