「知人から5年以上も本を借り続けているが、つまらなくて全然読み進められない。しかも分厚い。どのようにして返せばいいのか……」
これは私の友人のここ数年の悩みである。友人が貸してと頼んだわけではなく、相手が好意で貸してくれたおすすめの本だそう。しかしこれが全く合わず、友人は悩み続けて早数年というわけだ。
「教えて!goo」にも「友人などに借りた本がつまらない、自分に合わない時皆さんならどうしますか?」と、同じような状況で悩んでいる方からの質問が投稿されている。しかもこの質問者さんの場合、本を貸してくれた相手は最近友人になったばかりの人であり、その本というのが7巻ぐらいまであるシリーズ物の第1巻であるため余計悩みが重そうだ。
このような状況の場合どのようにするのが良いのか、寄せられた回答をまとめてみた。
■礼だけ言って返す
「特に感想には触れないというスタンスなら大概の人は察してくれると思いますのでそれで収まると思います」(NV_WMさん)
相手にどうやって言い訳をしよう……何て言えばいいの……と考えるからややこしくなるのだ。「本、ありがとう!」とだけ言って返すという至極シンプルな方法はいかがだろうか。私なら、相手がこのような態度だったら「あっ……(察し)」といった具合につまらなかったのだなと判断し、こちらから問い詰めるようなことはしない。それが大人というものだ。
しかし万が一相手が「どうだった?」などと質問してきたら……次の項目へ。
■自分を下げて相手を上げる
「その本を読めて理解できるそのお友達を褒めて自分には難しすぎてとてもついていけない、などと言ってやんわりと返すしかないって思います」(sashakissさん)
自分を下げて相手を上げるというのが相手をなるべく傷つけないためのポイントと言える。さらにsashakissさんはこう続ける。
「『今度、もっと簡単で私にもわかるような短編集みたいなので、あなたのお勧めのものがあったら、貸してくれない?』って、言ってみればいいのではないですか? 別の本を貸してくれない?っていうのはきっと効果的だって思うんです。その言葉を添えないと、あなたの薦める本は、もう読みたくない、って言っているように相手は思い兼ねない、からです」
本の趣味が合わなかったというだけの理由で、友人と疎遠になってしまうのは残念だ。この一言を添えるだけでもそれは十分回避できるのではないだろうか。
■ネットを駆使してごまかす
読んだことにしてどうにかごまかしたいという場合はこんな方法も。
「かいつまんだ概略書いているサイトはあちこちにあると思いますので、それだけ覚えておけばいいと思いますよ。返したときには、あまり自分に合わなかったようなそぶりでその覚えた内容を断片的に、思い出しながら喋ってるそぶりで言うのが良いのでは」(NV_WMさん)
本のレビューが載っているサイトもたくさんある。そのレビューを、あたかも自分の感想かのように伝えるのも手かもしれない。もちろん、自分には合わなかったという類の感想を伝えることは重要だ。また、この方法は相手に嘘をついていることになるので、どこかでボロが出ないよう注意が必要である。
渡辺結花(Watanabe Yuka)