中国メディアの南方網は14日、タイのバンコク空港で中国人旅行客が中国国歌を歌うなど大騒ぎをしたことについて、一部で「民度の低すぎる行為」という批判があがったことを伝える一方、出発の遅延があったことについて「空港側にも落ち度があった」といった声があがっていることを伝え、中国人に「民度が低い」というレッテルを勝手に貼るなと主張した。
記事は、中国人旅行客がバンコク空港でこのほど、中国国歌を歌ったことを紹介。同様子を撮影した動画がインターネット上に掲載されたと伝えつつ、バンコク空港のスタッフによる中国人旅行客への冷たい対応に対し、「中国人が抗議して国歌を歌ったものだ」との見方があることを伝えた。
一方で、動画内では「ボーイング747で迎えに来い」、「賠償として1000元(約1万8000円)を支払え」、「われわれは金に困ってはいないが、われわれの尊厳のために金を支払え」などと中国人旅行客らが騒いでいる様子が映っていると紹介した。
続けて、同動画がネット上に掲載されると、中国のメディアやネットユーザーがいっせいに「中国の恥だ」、「民度の低下も甚だしい」などと批判したと紹介。また、中国人旅行客がバンコク空港で国歌を歌うという行為が大きな注目を集めた背景として、「タイで醜態をさらす中国人旅行客が相次いでいることを」を挙げ、チェンマイ空港では公衆の面前で恥ずかしげもなく着替えをする中国人がいたことや、航空機内で中国人が客室乗務員とトラブルを起こし、空港に引き返す事件などがあったと紹介した。
さらに記事は、中国人旅行客についてはネット上を中心に「現地のマナーを尊重しない」、「民度が低い」といったレッテルが貼られていると伝える一方で、中国人旅行客がバンコク空港で国歌を歌ったのは「出発便が2度も遅延した」、「空港スタッフの対応が良くなかった」といった理由があってのことだと主張し、「中国人旅行客は決して横暴だったわけではなく、自分たちの権益を守るために歌ったのだ」と主張した。
続けて、タイを訪れる各国の観光客のうち、中国人のマナーは最高でないにしても、「決して最低ではないはずだ」とし、偏見や偏った報道によって中国人旅行客はマナーが悪いというレッテルが貼られていると不満を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)