そもそも彼らに男女とかいう概念があるのかどうか...。
この銀河系のどこかにもいるであろう地球外生命体たち。なかには、きっとものすごく賢い知的生命体がいるのかも。できれば彼らに「地球人の考え方って遅れてるんだな...」とは思われたくない。じゃあいったい地球外生命体にどんなメッセージを送ればいいのか。最適なメッセージを募集しているのが、スティーブン・ホーキング博士も参加する「ブレイクスルー・イニシアチブ(Breakthrough Initiative)」。コンペティションの賞金は100万ドル(およそ1.2億円)。地球外生命体とのコミュニケーションにおける哲学的、倫理的問題について議論を活性化させることもコンペティションを行なう目的のひとつなんだとか。
The Guardianによると、イギリスのSETI(地球外知的生命体探査)もコンペティションに参加予定とのこと。ブラッドフォードのBritish Science Festivalでは「どのように人間のイメージをよいものにしていくか」についてさっそく議論が白熱したようです。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで宇宙政策を研究しているJill Stuartさんは、パイオニア探査機の金属板について言及しました。男性と女性の姿や太陽系などが描かれた金属板が、問題のある印象を与えてしまうかもしれないというのです。
「金属板では男性が男らしく手を挙げています。なのに女性は男性の後ろに立っていて、弱々しく従順なようにみえます。わたしたちはこれから発信していくメッセージを考え直す必要があるんです。40年前に比べて価値観は大きく変化しているのですから。」
さらに金属板の人間は白人っぽい特徴をもっているとスチュアートさんは指摘しています。「西洋中心的なイメージやメッセージを発信していくのは抵抗があります。」とのこと。
知的生命体がいるのでは...と予測されているエリアは、地球から数千光年といわれています。つまり地球から発信したメッセージが、知的生命体にとっては、もうずっと昔に聞いたことである可能性はなきにしもあらず。だからこそ、どういうメッセージを送るべきか、じっくりと検討しないといけないのでしょう。
もしも、自分なら地球外生命体にどんなメッセージを発信したいか...。秋の夜長にぜひ妄想してみては。
Maddie Stone - Gizmodo US [原文]
(Haruka Mukai)