【ワシントン時事】中国国営新華社電によると、習近平国家主席は22日、米西海岸シアトルに到着し、米国国賓訪問をスタートした。シアトルではIT企業をはじめ米経済界などとの協力・交流を重視。25日のオバマ大統領との首脳会談が厳しい攻防になると予想される中、シアトルでは友好的な雰囲気を盛り上げる狙いだ。
習主席は22日夜、米国の対中国関係団体との歓迎レセプションに臨み、演説を行うほか、23日には中国通として知られるポールソン元財務長官が司会を務める討論会に出席。同日には、マイクロソフトやアップル、フェイスブック、グーグルなど米IT企業と中国の検索最大手「百度(バイドゥ)」や電子商取引最大手「阿里巴巴(アリババ)」などインターネット関連企業によるフォーラムも開かれる。首脳会談で焦点の一つであるサイバー攻撃問題をめぐる習主席らの発言に注目が集まっている。
シアトルではこのほか、米航空機大手ボーイングの工場を視察するとともに、福建省福州市共産党委員会書記だった1993年に訪問したハイスクールなどで「古き友人」と再会する。知事・省長フォーラムにも出席し、地方間交流の重要性を訴える。
習主席は24日までシアトルに滞在。ワシントンでの首脳会談などを経て、26〜28日にニューヨークの国連本部を訪問する。