人は時として大きな決断を下しながら生活していく。仕事を始めたり辞めたりすることは「大きな決断」として代表的な例だろう。「教えて!goo」に「私の退職は正解だったのだろうか」と、相談を寄せた26歳の男性は、大きな決断を終えたばかりだが、自分の選択に不安を感じ始めているようだ。
相談者は知名度のある会社に契約社員として勤務していた。仕事には打ち込んでそれなりの成果も残してきたつもりだったが、給与や勤務体系などの待遇面で感じていた不満を拭い去ることはどうしてもできなかったようだ。2年2ヵ月勤めた末に辞職を申し出たが、今度は後悔の念が相談者を覆った。人間関係は良好で社風も嫌いではなかった、コネ入社だったので3年目終了まで勤め上げれば正社員登用され待遇が改善される可能性も大いにあった、とのことである。
■正解か不正解か……あなたはどう考える?
「頑張ったけど認めてもらえないのは、結局会社と合わないという事ではないですか? 自分自身のからだが一番大切ですから、前向きに進んでください」(yuyuyunn。さん)
「退職を決意した事が正解だったのか不安になったのですね。(中略)…ご自分が決めた退職ですから間違いはないと思います。後から後悔しても仕方ないと思います」(pink580さん)
という「正解」派の意見。一方「不正解」派の意見はというと、
「辞めて、その後どうするのですか? 先の展望もなく辞めたのであれば早計でした、としか言えません」(youcanchanさん)
「不正解ですね。(中略)…コネがあるのなら3年終了まで待っても良かったと思うよ」(20150201gooさん)
など。また、勤務期間が短かったのでは、という指摘も散見された。
「長年勤めているものからすると、3年でやっと仕事任せられる程度なのに、『何言ってる?』と思います」(toshipeeさん)
■正解・不正解はあとから決まっていくもの?
現段階で「正解・不正解」を決めることは難しい、という趣旨の回答も見られた。
「正解か不正解は、後になって分かることだと思いますよ。今の時点では、なんとも言えない。(中略)…正解にするか、不正解にするかは、今後の頑張りと『運』、自分で人生を切り開いていくあなた自身の力に拠るかと思います」(gokuu999さん)
「正解かどうか?は、質問者さんの今後や将来が幸せか?で決まるのですが、いずれにせよ『「次の仕事選び』が重要ですね。(中略)…人間の価値って、ドン底の状態でも、立ち上がるかどうか?で決まるモノだと思います」(key00001さん)
「もうヤッちゃったことについて、今更、正解不正解を言ってみても仕方ないんですよ。(中略)…あなたがケリをつけたのは、自分のためであり、それでいいのです。(中略)…これからを考えるべきです」(tobirisuさん)
これらの回答に共通しているのは「将来につながる選択を行ったわけだから、その選択肢が正しいかどうかは将来次第」という論旨である。
相談者が選んだひとつの行動に対し、大まかに3つの、まったく違った観点からの意見が寄せられたことが興味深い。ものの考え方や価値観は十人十色であるし、質問者も自分にとって一番しっくりくる回答を参考にしたはずである。
武藤弘樹(muto koki)