Y CombinatorのSam Altman、テクノロジーの未来において格差拡大と政府の対応が問題と言及 | TechCrunch Japan


今日のDisruptでY CombinatorのSam Altmanはイベントの参加者、そしてこのカンファレンスをフォローしている聴衆に、彼がテクノロジーの未来に対して抱く懸念を伝えた。もし、アメリカの州や連邦政府が、テクノロジーがもたらす変革に「準備を整えることができず」、それに対応するソリューションを見つけられない場合、深刻な問題が起きると話す。

長期的な問題として、テクノロジーが貧富の格差を加速させることにAltmanは懸念を示した。Altmanは、増加するスマートな機械(ますます強力になる少数の企業が所有することが予想される)が人間から仕事を奪うことになる未来にまつわる懸念だ。

Altmanはロボット自体が問題になるとは限らないと考えているが、機械が人にとって良いものであると保証する方法を探し始めるべきだと強調した。

「それが10年先になるか、50年先になるかは分かりませんが、これはテクノロジーを作っているのではないのです。新しい命の形を作っているのです。それはリスクが高いと思います」。この「新しい生命」は「私たちより強力」であるため、「それが人にとって最良のものであることを確実にする作り方を探すべきでしょう」。

Altmanは更に「ハードワークが目的のハードワークを信じていません」と言い、変革という曲がり角に差し掛かる前にアメリカ人はその信仰にも似た概念を捨てるべきだと話す。大量の仕事がなくなることに対しては「特に懸念はありません」と述べた。

それより彼が重要視している問題は、これから起きる変革に政府が対応できないことの方だという。「現在の富の再分配のシステムはとても悪く、管理が十分ではありません」。

また彼は、短期的な将来についても同じくらい懸念していると話す。特にベイエリアにおいて仕事は消えるどころか、急速に増えている。だが、サンフランシスコの住宅の供給は追いつくことができず、住宅市場への圧力となっている。

Y Combinatorにもそのような需要の創出に責任があるのではないかと問われると、Altmanは「ベイエリアの人口は700万人で、私たちが投資した企業は合計で数万人の雇用を行いましたが、それがベイエリアのインフラを壊しているとは思いません」と異議を唱えた。

ただ、サンフランシスコにおける住宅が欠如していることは深刻な問題で、その深刻度は更に増しているとした。そして「政府の対応の悪さ」に問題があると指摘する。

Altmanは「サンフランシスコのファウンダーが500億ドルの企業を5年で作ることができたとしても、サンフランシスコ政府が十分な住宅開発を同じ期間に承認できないのなら、上手くいく筈がありません。悪い状況です。私はたいてい楽天的なのですが、政府が政策を間に合わせることに関しては楽観視できません」と話した。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter