G for Gamesは22日(現地時間)、米アップルの次世代SoC「A10」のチップを構成するCPUコア数が大幅に増加する可能性を指摘しています。
G for Gamesによると、今回「A9 / A9X」に関するリーク情報を的中させた実績を持つ情報筋が、A10プロセッサはマルチスレッド処理性能の向上に主眼を置いた製品となり、最大6コア構成のSoCとなる可能性を指摘しているとのことです。
また、その製造においては「14nm FinFET」ないし「10nm FinFET」プロセスが採用されるほか、台湾TSMCおよび韓国サムスンに加え、新たに米インテルも製造を担当する見込みとされています。
今回の情報筋が過去に公開した「A9 / A9X」を含む次世代SoC群のベンチマークスコア
仮に今回の情報が “事実” だとするならば、A10プロセッサにおいてはA9世代で実現させた以上の性能向上が実現されることに期待ができそうですが、現時点ではさすがに “眉唾” であると言わざるを得ません。
とはいえ、最新のA9Xプロセッサが(おそらく)3コア構成であることを思うと、6コアSoCとなるのはA10ではなく「A10X」という可能性も考えられそうです。であるならば、2コアSoC A9の後継モデルA10では、4コア構成が採用されることになるとみるのが現実的なのではないでしょうか。
「A9」においては、「A8」比で70%のCPU性能向上と90%のGPU性能向上を実現
いずれにせよ、2016年第3四半期に登場する予定のSoCの製造に、10nm FinFETプロセスの供給はまず間に合わないと思われ、少なくともA10世代のチップには引き続き14nm FinFETプロセスが使用される見込みです。
なお、先日にはA10はTSMCによって独占的に製造されることになるとの情報も伝えられていますが(過去記事)、アップルの要求する供給量をTSMC一社で完璧に賄えるとは考え難く、おそらくはA9世代と同様にサムスンと(あるいはインテルとも)分けあうことになるものと推察されます。
ライバル製品と比較して、「少コア低クロック」な構成でありながらも、非常に優れたシングルコアおよびシングルスレッド処理性能を誇っていたアップルのSoC製品でしたが、コア数の増加により “シングルコア性能を落とすことなく” マルチスレッド処理性能を向上させることができたならば、今まで以上に隙のない製品となりそうです。
[Weibo via G for Games]