日本の「ソフトパワー」・・・和食ブームが「農産品輸出増」の波及効果=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 中国メディアの新華社は20日、日本は近年、日本料理(和食)の文化を世界に広げるための取り組みを行っていることを伝えつつ、「日本の努力も実り始め、農産物の輸出増加にもつながっている」と報じた。

 記事は、農林水産省が8月28日に発表したデータとして、15年7月末時点の日本国外における日本食レストランの数は約8万9000店に達し、13年1月時点に比べて約1.6倍に拡大したと紹介。日本料理が「日本のソフトパワー」の1つとして世界に広がりを見せていることを伝えた。

 続けて、日本料理の最大の特徴は「自然な味」を強調する点にあるとし、鮮度の高い旬の食材を用いて、味付けはあっさりとしていて、中華料理のように油っこさはないと紹介。さらに、彩りが鮮やかで、見た目や造り方にもこだわるとしたほか、盛り付ける器についても「料理が異なれば、器のデザインや材質も変わってくるほど」と伝え、まるで芸術品のようだと伝えた。

 続けて、和食(日本料理)がユネスコの世界無形文化遺産に登録されていること、栄養バランスが良く、高タンパク質、低脂肪など健康に良いとされていることなどを伝えたうえで、「世界各地で健康ブームが起きるなか、世界中で日本料理の人気が高まっている」と指摘。

 また記事は、和食ブームを背景にアジアや北米を中心に日本食レストランが急増していると伝え、日本食レストランの急増が日本の農産物の輸出増加につながっていると紹介した。一方で、日本料理や和食に関する正規の教育を受けたことのない料理人による日本食レストランも増加していることは「日本料理の品質やブランドの毀損」につながる恐れがあると伝え、日本は自国のソフトパワーを増強させるために和食料理人を対象とした技能認定制度を創設する方針だと報じた。(編集担当:村山健二)(写真は新華社の20日付報道の画面キャプチャ)