政府は24日、国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長の後任に、北岡伸一国際大学長(67)を起用する方向で調整に入った。北岡氏は安倍晋三首相が発表した戦後70年談話に関する有識者会議で座長代理を務めていた。
安倍内閣が今年2月に閣議決定した「開発協力大綱」では、政府開発援助(ODA)を戦略的に活用していく方針を明記。信頼する北岡氏をJICAトップに据えることで、首相が掲げる「積極的平和主義」に基づく援助外交を展開する狙いもあるとみられる。
政治学者の北岡氏は、外交・安全保障政策の論客。2004年から06年まで、国連次席大使を務めた経験もある。JICAの田中理事長は12年4月、緒方貞子氏の後任として就任。任期は今月末まで。