25日の午前8時から、AppleのiPhone 6sとiPhone 6s Plusの販売が開始された。Apple Store, Omotesandoには、降りしきる雨の中、逸早く新しいiPhoneを手にしたいという人々が集まった。
今回のiPhone 6sとiPhone 6s Plusは、9月12日より予約を行い、発売当日は商品を受け渡すのみということもあって、昨年までのような長蛇の列ができることはなく、午前8時で、集まったのは約40人。混乱もなく、スムーズな受け渡しとなった。
Appleは、今年春に発売されたApple WatchとMacBookから予約販売の形態を採っており、発売日当日に行列を作らせるという方向からの転換を図った。これに対して、熱狂的なAppleファンから「寂しい」という声も聞こえてきたが、それよりも混雑で生じるトラブルの回避、ブランドしてのステータスの維持のほうが肝要であるという認識に立ったようだ。列の中に「(スティーブ・)ジョブズが生きていたら」と漏らすのを生き甲斐にしているオールドスクールなAppleファンの姿も殆どなく、今後は「普通の人が普通に買うiPhone」というイメージが定着しそうである。
とはいえ、開店5分前には店内のスタッフが集まり「張り切って行こう!」といったいつもの声が聞こえてきて、新しいiPhoneの発売を盛り上げるムードを高めていく。最初のグループが入店すると、これまた恒例のハイタッチで歓迎。次々と手続きを済ませていった。
メディアからの囲み取材に応じてくれた購入者の多くはSIMフリーのモデルを購入していた。殆どが「海外で使うから」と答えていたのが印象的だ、インターナショナルな感覚の持ち主がiPhoneを好むということなのだろうか。iPhoneのカメラでムービーを撮るのが好きだという男性は、シルバーのiPhone 6s Plusを購入。話題の「3D Touch」を早く試したいと答えていた。新色のローズゴールドのiPhone 6s Plusを購入した女性は、一言「可愛いから」と答えてくれた。女性の左手にはApple Watchが光っていたが、iPhone 6sシリーズの新機能と併せて使用するのだろう。
iPhone 6sとiPhone 6s Plusは、それぞれ4.7インチと5.5インチの3D Touch搭載Retina HDディスプレイを装備。より頑丈なアルミニウム素材を採用し、高速なA9チップを搭載、カメラも12メガピクセルになるなど機能面も強化されている。
(稲葉雅己)