【パリ時事】レオナルド・ダビンチ(1452〜1519年)が16世紀初頭に描いた名画「モナリザ」をめぐり、イタリアの研究者が23日、モデルとされる女性の可能性がある遺骨を発見したと発表した。欧州メディアが伝えた。

 モナリザのモデルは、伊フィレンツェの絹商人の妻、リザ・ゲラルディーニとの説が有力。伊歴史家のシルバノ・ビンチェーティ氏らは、リザが1542年に埋葬されたとみられるフィレンツェの墓地を調べ、十数人分の遺骨を見つけた。

 年代測定の結果、このうち足の一部だけを残す1体がリザの死亡時期と重なり、ビンチェーティ氏は「リザの遺骨である可能性がある」と語った。ただ遺骨は損傷が激しい上、頭蓋骨が残されていないため、骨格から顔つきなどを再現することはできない。DNA鑑定も不可能という。

 モナリザのモデルは実在したのかどうかも含めて真相は判明しておらず、美術史上最大の謎の一つとされる。