中国で石炭の需要と価格の低迷が続いている。
中国政府・国家発展改革委員会経済運行調節局によると、2015年1-8月における中国全国の石炭生産量は前年同期比4.8%減の24億1000万トンだった。同期における全国の鉄道による石炭輸送量は前年同期比11.8%減の13億5000万トンだった。8月単月では前年同月比16.5%減の1億6000万トンだった。
1-8月における石炭輸入量は前年同期比31.3%減の1億4000万トンだった。
中国の産業関連情報サイトの生意社は9月23日付で、中国における石炭需要が低迷しており、石炭価格も低水準と報じた。
9月に入って気温が下がり、電力使用が低下した上に、ダムに水が多い状態が続いていて水力発電も旺盛であるため、火力発電所の石炭ニーズが低い水準であることが原因という。北京・天津・河北の製鉄企業では、9月3日に実施された抗日戦勝利を祝賀する軍事パレード実施のため操業を停止していた影響が9月下旬になっても残っており、無煙炭やコークスの需要が低い状態であるため、価格も低迷しているという。
ただし各石炭関連会社では、需要が増える冬季に備えて、石炭の取扱量を増やしているという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)