自身5度目となる秋季エベレスト(標高8848メートル)登頂に単独・無酸素で挑戦していた、登山家の栗城史多氏(33)が27日、「下山を決断」したことをツイッターで明らかにした。
日本時間26日午後11時過ぎに最終キャンプを出発し、きょう27日正午~午後3時頃の登頂を目指していたが、「全力を尽くしましたが、ラッセルで長い時間が掛かり、このまま進むと生きて戻ることができないと判断して、悔しいですが下山を決めて最終キャンプまで戻ってきました。皆さんからの応援に、本当に心から感謝です」と報告した。「今後のことはまたお知らせさせてください」としている。
栗城氏はこれまで、2009年9月、10年10月、11年10月、12年10月と4度にわたってエベレストに挑戦しているが、登頂には至らず。12年のときには、気象条件の厳しい秋季エベレスト西稜の8070メートル地点で強風のため登頂を断念。その下山途中で両手、両足、鼻が重度の凍傷となり、両手9本の指を失った。今年4月に発生したネパール大地震後、世界初のアタックとなった今回も無念な結果に終わった。