「コスプレ」と「仮装」、この2つの言葉の違いを説明できる人はどれくらいいるだろうか──。兵庫県・三木市議会の質疑応答のなかで、薮本吉秀市長が、イベントでの「仮装」を「コスプレ」と表現されたことに猛反発。ネット上で物議を醸している。
神戸新聞によると、問題の質疑があったのは、9月14日に開かれた三木市議会でのこと。7月に開催された「みっきぃ夏まつり」などのイベントで薮本市長がミッキーマウスのような格好で登場したことについて、大西秀樹市議がその意義を質問した際に「コスプレ」と表現した。これに対し市長は、イベントはインフォーマルな場で「仮装」は適切だと説明。そのうえで、市のトップに対し「コスプレ」という言葉はふさわしくないと、撤回を求めたのだ。
さらに、加岳井茂議長が「『コスプレ』という言葉が7回出てきた。議場内ではこれ以外の適切な表現でお願いしたい」と、市長と同様に「コスプレ」との表現を改めるよう求める一幕もあった。
「コスプレ」に対し、どうやらマイナスなイメージを持っている市長と議長。一方の大西市議は、市長が公の場でコスプレをする意義については疑問を抱いているものの、「コスプレ」という表現については特にマイナスなイメージは持っていないようだ。
両者の間で「コスプレ」のイメージについて齟齬が見られるこのケース。ツイッターでは、
「この市長はコスプレという言葉をどう捉えてるんだ?」
などの意見が投稿されており、「コスプレ」と「仮装」を同じ意味だと考えているネットユーザーが多かった。また、
「ふと思ったのは、ご高齢かつ男性には、性風俗等の意味合い認識が強いのかも?という懐疑的な考え方をしてみる」
と、市長と議長は「コスプレ」という言葉を、コスチュームを着てプレイを楽しむ性風俗の「イメクラ」のような意味で捉えているのではないかとの推測も多かった。9月16日に更新された大西市議のブログでも、
「両人共、何か『コスプレ』に対して勘違いをされているのでしょうか?」
とつづられており、性風俗のようなものとしてとらえているとの推測は当たっているようだ。
ネットユーザーの大半が「コスプレ=仮装」だと認識していることを考えると、市長や議長の考える「コスプレ」は多少ズレているというほかなさそうだ。
※当記事は2015年09月25日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。