「Internet.org」については賛否両論ありましたが、彼の決意は固いようです。
26日の国連総会に出席したフェイスブックCEOマーク・ザッカーバーグ氏。インターネットは平和のための力であるとして、難民キャンプに住む人々を含むすべての人間にネットアクセスを提供する重要性を強調しました。
Those who have a voice must work together to give a voice to those who do not - Mark Zuckerberg at #UNPSF2015 pic.twitter.com/yoBwHXhMkA
— United Nations (@UN) September 26, 2015
ザッカーバーグ氏は、ドイツのメルケル首相も参加した「国連プライベート・セクター・フォーラム」のキーノートに登場。2020年までに世界中の人々にネット環境を提供することを目標としたキャンペーンを発表しました。このキャンペーンは「人類共通の問題を解決していくために、インターネット環境は不可欠である」とする「Connectivity Declaration(コネクティビティ宣言)」にもとづいたもの。すでに、ビル&メリンダ・ゲイツ財団やジョージ・タケイ氏、ウィキペディア財団のジミー・ウェールズ氏などが支援を表明しています。こういった取り組みは、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の一部でもあります。
ザッカーバーグ氏によると、国連のUNHCRと協力して、難民キャンプの人々にインターネットを提供していく予定だそう。その意義についてザッカーバーグさんはこんなふうに語っています。
「いいね」や投稿が、戦車や銃弾を止めることはないでしょう。ただし。人々が繋がりあうことで、人々が相互に理解しあえるグローバルコミュニティを作っていけるチャンスが生まれるのです。
さらに、U2のボノとザッカーバーグさんが共同で執筆したニューヨーク・タイムズの記事では、シリアの難民たちを例に挙げています。
ここ数週間の間、必死の思いでヨーロッパに居場所を求める難民たちを私たちは目にしてきました。彼らはスマートフォンのおかげで、有刺鉄線と検問所を隔てた愛する人とコミュニケーションをとることができます。インターネットで繋がった世界中のみんなが、トルコの浜辺で亡くなったシリア人の男の子に深い悲しみを感じました。ソーシャルメディアはメッセージを伝え、世論だけじゃなく実際の政策をも変えることができたのです。
記事のなかでは「シリコンバレーは自分たちの先にあるものを見据えていかないといけないし、教育やヘルスケア、難民問題などのトピックに取り組む必要がある」とも指摘しています。すでに、国内外で社会問題の解決を目指すスタートアップが増えてきている印象はありますが、これからもっと目にするようになるのかも。
source: The New York Times、BBC、The Next Web、reuters
(Haruka MUkai)