リンゴの木のまわりには金のなる木が生えるという。
人気のあるプロダクトには、常に偽物の危険性がついてまわるもの。しかし、天下のアップルはプロダクトだけでなく、ストアそのものにも偽物の心配がついてきます。非公式のアップルストアは、多くの国にあちこち存在します。しかし、中国での偽アップルストアブームは、どこの国より大きなものでしょう。
ネタ元のロイターによれば、深センには偽アップルストアがてんこ盛りだといいます。街にある本物1店舗、公式認可ディーラー5店舗に先駆けて、偽ストアがiPhone 6sの販売を始めたというのですからもうカオス状態。
あちらこちらに存在する偽アップルストアは、店舗デザインだけでなく、そこで働くスタッフのユニフォームもジーニアスバーを連想させるスタイル。ショッピングバッグだってアップルぽいやつで、偽っぷりも徹底されています。ちなみに、偽アップルストアでは、本物のアップル製品と偽物のどちらも取り扱っています。ややこしい!
さて、では横行する偽アップルストアを作るための家具やショッピングバッグなどのアクセサリはどこから持ってくるのでしょう? 中国での偽ストア盛況の真髄はここにあります。偽ストアを本物ぽく見せる関連ビジネスまで盛り上がっているというのですからね、もうびっくり。ロイターのYimou Lee記者は、その様子を「偽ストアの通りから石を投げたら、偽ストア用グッズの店2軒くらいにあたる」と表しています。そんなにかよ…。偽ストア用グッズのお店は、棚、ショッピングバッグ、ユニフォーム、ロゴなどなど、とにかく偽ストアに必要なアイテムを何から何まで取り揃えているのだとか。
一方で、偽ストアがあまりにも人気(?)で盛況なので、閉鎖されるのは時間の問題だろうという見方もあります。一部のストアは、すでにユニフォームのアップルロゴや、「公式」と書いた看板をシールやポスターで隠して対応しているとか。これを対応とよぶのかどうかわかりませんけど。
アップルは現在、ストアやユニフォームの変更をする予定なので、偽ストアのみなさんはアップデートが大変ですね。まぁ、偽アップルストアビジネスは、長くは続かないということです。
Top image by ChezShawna/Flickr CC
source: Reuters
Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文]
(そうこ)