他人のピンチこそチャンス?
フォルクスワーゲンの不正スキャンダルを受け、米国環境保護庁は排ガスの試験をより厳格にすると約束しています。そんな中、テスラ・モーターズCEOのイーロン・マスクはちょっと違った見方をしているようで、ガソリンの時代が終わり、電気の時代が来たと考えています。
先日、記者会見に登場したイーロン・マスクに、「ディーゼルゲート事件がグリーンテクノロジーへの信頼を損なうのではないか」と記者が質問しました。
イーロン・マスクの返答は1:12から
「私はむしろ逆だと考えています。このスキャンダルが示しているのは、ガソリンとディーゼルの技術に限界が来ているということです。新世代の技術へと移行するときが来ています」とマスクは返答しました。
新世代の技術とは、もちろん電気自動車のことでしょう。彼の場合、電気自動車へ大きくバイアスがかかっているとは言え、的を射ている部分もあるかも知れません。今やほとんどの自動車メーカーが、急成長する電気自動車のマーケットに手を出したがっています。最近、アップルは2019年に電気自動車を発売する予定だと発表しました。また、評判が地に落ちたフォルクスワーゲンにとっても、ガソリンに頼らない自動車へ軸足を移すことは回復の手段かも知れないと言われています。
Quartzによれば、彼の真の狙いは競争相手を多く作り、電気自動車のマーケットをより大きくしたうえで、自社製品のクオリティによって他を引き離し、大きな収益を得ることです。フォルクスワーゲンはすでに電気自動車を多くリリースする予定でしたが、今回のスキャンダルでそれを加速せざるを得なくなるかもしれません。そうなればまさにマスクの理想通りに市場が動いていくことになります。
将来、歴史を紐解いたとき、この騒動が電気自動車への大きな転換点となった、なんて書いてあるのかもしれませんね。
source: Motherboard / Quartz
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
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