難民支援に970億円=常任理事国入りへ決意―安倍首相国連演説 | ニコニコニュース

国連総会で一般討論演説を行う安倍晋三首相。「日本はシリア・イラクの難民・国内避難民に向けた支援を一層厚くする」と表明、約8億1000万ドル(約970億円)の拠出をアピールした=29日、ニューヨーク【EPA=時事】
時事通信社

 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は29日午後(日本時間30日未明)、国連総会で一般討論演説を行った。首相は「日本はシリア・イラクの難民・国内避難民に向けた支援を一層厚くする」と表明、実施分を含め約8億1000万ドル(約970億円)の拠出をアピールした。国連創設70周年を機に、安全保障理事会の常任理事国入りを目指す決意を強調した。

 中東・アフリカ地域に対し、紛争などにより被害を受けた国の復興支援や、元兵士の教育・職業訓練などの平和構築支援として、約7億5000万ドル(約898億円)を提供する方針も明らかにした。

 首相は「日本は、国連を21世紀にふさわしいものとするため、安保理改革を行い、常任理事国として世界の平和と繁栄に一層の貢献をする覚悟だ」と訴えた。

 安全保障関連法の成立についても触れ、「日本がこの先、国連平和維持活動(PKO)にもっと幅広く貢献できるよう、法制度を整えた」と紹介した。

 核軍縮・不拡散をめぐっては、北朝鮮に対して「日本は関係国と協調して働き掛けを続ける」と指摘。今年5月に核拡散防止条約(NPT)再検討会議が決裂したことを踏まえ、「核兵器廃絶に向けた決意の下、国際社会の共同行動を促すため、日本は新たな決議案を準備している」と述べ、支持を求めた。