経済産業省は30日、2015年8月の鉱工業指数速報(2010年=100、季節調整値)を発表した。それによると、8月の鉱工業生産指数は前月比0.5%低下の97.0となり、2カ月連続で前月を下回った。
○出荷指数も2カ月連続低下
業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業、輸送機械工業などで低下し、プラスチック製品工業、石油・石炭製品工業、化学工業(医薬品を除く)などで上昇した。
同省は、生産の基調判断を前月までの「一進一退で推移している」から「弱含んでいる」とし、3カ月ぶりに下方修正した。
出荷指数は同0.5%低下の95.7と、2カ月連続の低下。業種別では、はん用・生産用・業務用機械工業、金属製品工業、パルプ・紙・紙加工品工などで低下し、輸送機械工業、石油・石炭製品工業、鉄鋼業などで上昇した。
在庫指数は同0.4%上昇の114.1と、2カ月ぶりの上昇。製品の需要状況を示す在庫率指数は同6.1%上昇の119.1と、3カ月ぶりに上昇した。
併せて発表した製造工業生産予測調査によると、9月は同0.1%の上昇、10月は同4.4%の上昇と予測。9月の上昇は、電気機械工業、情報通信機械工業、化学工業などによる。10月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業などによると予想している。
(御木本千春)