リモコンで操作できるゴキブリが2012年に開発され、世界に衝撃を与えた。ゴキブリの形をしたロボットではなく、ゴキブリの死骸をリモコンで操作するわけでもない。生きたままのゴキブリを操ることができるのだ。それだけでも驚きだが、いまやリモコンゴキブリは「昆虫兵器」にまで進化してしまったという衝撃情報が浮上した。
リモコンゴキブリは3年前、アメリカのノースカロライナ州立大学のアイボニックスラボが作り出し、「ロボローチ」と名付けられた。大地震やテロなどで建物が崩壊した際、ゴキブリに、小型カメラやマイクを搭載し、がれきの下敷きになったり、閉じ込められたりした人を探すための情報収集ロボットとして開発されたのだ。
ゴキブリのリモコン化のメカニズムを要約すると以下のようだ。
■ゴキブリの能力を最大限に活かしたメカニズム
まずワイヤレス送受信機チップを背中に接着。チップから線をつないだ電極コントローラーを触覚部分と腹部に差し込む。バイオ燃料電池が埋め込まれ、エサが分解され、糖分になったものがエネルギーになる。触覚につけられた電極コントローラーで行きたい方向を指示でき、腹部への刺激で前進するスピードを変えられる。落下物が迫ってくるのを感知したり、敵に襲われそうになった場合、リモコンによる刺激よりも生存本能が上回り、自律的に逃走する。
そう、当初このロボローチの開発は人道的目的だった。しかし何かが開発されると、必ずそれを利用する"悪"が出てくる。
ある軍事ジャーナリストはこう語る。
「昔、アメリカ軍は昆虫を兵器にする計画を立てました。そしてノースカロライナ州立大学がゴキブリをリモコンでコントロールすることには成功しました。このメカニズムは意外に単純で、パクるのも、大量生産するのも簡単だそうです。もはやいiPhoneで操縦できるキットも販売されているほどです。そのゴキブリをリモコンで操作することで諜報や攻撃兵器として活用できるわけです。この技術をテロリストが狙わないわけがありません」
昆虫の中でも、ゴキブリは兵器にうってつけなのだという。たとえばゴキブリの放射能耐性は人間の数百倍だ。また放射性物質でも毒でも寒暖でも、さらなる耐性を獲得するのが早い。ちょっとした隙間を見つけて、侵入できる。生命力が強いのは有名だが、エサがなくても人間のフケひとかけらで1カ月間生きられるともいう。
「放射能耐性を強化し、放射性物質を背負わせたゴキブリ軍団をコントロールし、暗殺したい人の家に侵入させます。あとはコントロールせずとも、暗殺対象に気づかれないようにゴキブリはこそこそ自律的に生き延びるので、放射性物質を撒き散らし続けることになるでしょう。これが放射性物質ではなく、毒ガスでも同様です。1匹1匹が背負えるのは少量でも、大量投入すればいいのです。ゴキブリならば山野や洞窟に潜むゲリラから、立派な邸宅に住むアメリカの大統領まで、どこでも狙うことができます」(同ジャーナリスト)
ほかにも、盗聴器や超小型爆弾を組み込むなど、さまざまな悪用が可能なわけだ。