Project Fiレビュー第2弾:今の携帯キャリアから乗り換えるかも

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以前、米GizmodoのDarren Orf記者がグーグルの実験的な携帯電話通信サービス、Project Fiをレビューしました。しかし、突如「サービス圏外」と表示され始め、SIMを抜き差ししなければならなくなったり、しまいにはSIMがロックされて完全に使いものにならなくなり、カスタマーサービスにお世話になるも全く頼りにならなかったりと散々でした。ところが、Sean Hollister記者も過去2週間ほど使い続けているのですが、どうやらそういった問題には遭遇せず非常に好印象な様子。しかも、今自分が契約しているキャリアからスイッチしてもいい、とまで言っています。以前からかなりの改善があったのでしょうか? 見てみましょう。

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一ヶ月前、私達はグーグルの実験的な携帯電話サービスを試してみましたが、結果は散々でした。しかし、私は過去2週間サンフランシスコ・ベイエリアでProject Fiを使っているのですが、今契約しているキャリアから乗り換えようかと考えています。

Project Fiって何?


おさらいすると、Project Fiは新しい携帯電話の使い方です。まとめるとこんな感じ:

  1. まずNexus 6を買います。アンロックで350ドル(約4万2000円)です。
  2. グーグルからProject Fi用のSIMを買います。(現時点では招待状が必要です。)郵便にて届きます。
  3. 新しい携帯電話にそのSIMを入れてFiアプリをダウンロードします。セットアップは5分ほどで完了です。
  4. 無制限通話とメッセージは20ドル(約2,400円)、そしてデータはどれだけ使っても1GBあたり10ドル(約1,200円)です。規定の通信量を超過しても、超過した分を払うだけでペナルティはありません。しかも、使わなかった分の通信量に関しては1セント単位まで細かく返金してくれます。つまり、1GB分購入して超過した分を払っても、2GB分を購入して使わなかったデータ分を返金してもらっても結果は同じということです。

  5. 何か問題があれば(圏外だった場合は別ですが)Fiアプリのボタンを押せばグーグルのサポートが電話をくれます。
  6. これが最大のポイントですが、Fiとその他のキャリアの違いは、常に繋がり続けるために複数の携帯ネットワークとWi-Fiを自動的に切り替えるということです。これは海外に出ても同じです。アメリカではT-MobileとSprintですが、グーグルによれば海外でも120カ国で利用可能です。海外からの通話は1分間20セント(約24円)ですが、データに関しては1GBあたり10ドル(約1,200円)で固定なので、国内と同様に心おきなく使うことができます。

散々だったって言わなかった?


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Darrenにとってはそうでした。しかし、いくつかの重要な点を除けば私の体験は素晴らしいものでした。

じゃあProject Fiの問題って?


グーグルはProject Fiについて、常に一番速いネットワークに繋いでくれる宣伝しています。

あなたの現在地で最も速いネットワーク(Wi-Fi、または提携している2つのLTEネットワークのいずれか)にスマートに繋ぐことで、受信可能範囲をより広げる技術を開発しました。

私の体験でみれば、これは事実とあまりに異なります。

サンフランシスコ・ベイエリアを運転中や、サンフランシスコからサンホゼへのカルトレインの中、サンフランシスコのダウンタウン中心地を45分ほど歩いているときなど、常に携帯電話を注視していましたが、ネットワークを瞬時に検知して最も速いものに繋げられるほど、Fiはスマートではありませんでした

SprintやT-Mobile LTEのほうが速い場所(ちゃんとテストしました)でも、それらより明らかに遅いWiFiネットワークをFiが選んでいることが多々ありました。データ量を節約してくれてると思えば嬉しいのですが、それにしても…。

また、3GやHSPAで繋がっているときに、FiがSprintからT-Mobileのネットワークにスイッチしたり、またはその逆を行なうのを見たのは一度もありません。信号が完全に途絶えたり、一旦「機内モード」をオンにして同じ現象を作れば切り替えようとしますが、Fiが自動で行なったことはありません。


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あ、それと通話中に同時に携帯ネットワークを使うことができません。

あと、たまに着信が鳴らずにそのまま留守番電話になってしまいます。これは結構マズイです。

それと、Fiのエリアマップによれば、私が訪れた場所すべてで4G LTEネットワークが問題なく使えるはずでした(T-MobileとSprintの両方のエリアマップも同様です)が、運転中やカルトレインの中でもより遅いHSPAや、更にEV-DOでの接続が多々見られました。

あとは、Fiを通じてT-Mobileネットワークに繋がっている携帯電話とT-Mobileの携帯電話を使って同じ場所でテストしてみたのですが、Fiのほうはサーバーやウェブサイトからのレスポンスがかなり遅いとわかりました。若干反応が鈍く感じますね。


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そんなに酷いのになんでキャリアを変えようと思うの?


皆さんはどうかわかりませんが、私はもうほとんど電話をかけることがありません。それにデータの使用量が月ごとに大きく変わります(Wi-Fiで長時間使うことが時々あるので)。なので、携帯料金がたったの30ドル(約3,600円)で始まって、必要なだけ月ごとに追加で払うというシステムが非常に都合がいいのです。

それに正直な話、Fiを使っていたほとんどの間、ネットワークへの接続はかなりしっかりしていました。ほとんどの場所でのSpeedtest.netのテスト結果は、Verizonの携帯電話のものに匹敵するほどでした。たまに上り42Mbps、下り20Mbpsという脅威の速度を叩きだしたかと思えば、大体の場合は上り12Mbps、下り3Mbpsで、時折繋がっているかどうかすらわからないくらいの低速にもなったりということも、確かにありました。

唯一Fiの接続が一貫して酷かったのは私の自宅でしたが、どの道Wi-Fiがあるので問題ありません。

1つ事実としていえるのは、キャリアによる酷いサービス、必要のないブロートウェア、Androidスマートフォンの囲い込みに私がウンザリしているのです。更に、これ以後携帯電話に助成金が出ない以上、アンロックされた携帯電話にフルプライスを払う覚悟ができています。

もし9月29日に新しいNexusが発表されて、しかもそれが凄くてかつProject Fiに対応しているなら、次の私のキャリアはグーグルになるでしょう。まぁ、それより早くスイッチすることも出来るでしょうが、Nexus 6はとにかくデカすぎるんです。


Sean Hollister - Gizmodo US[原文
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