防衛装備品の研究開発から調達、海外移転まで一元的に管理する防衛装備庁が1日、防衛省外局として発足し業務を開始した。中谷元防衛相は同日午前、初代長官に起用された渡辺秀明氏に辞令を交付した。

 防衛相はこの後、記者団に対し「装備品を効果的、効率的に取得する。諸外国との装備協力も行っていく」と強調。権限が集約される装備庁の汚職防止については「庁内に監察・監査部門を設置し、監視体制を強化する」と説明した。

 装備庁の全職員1800人のうち、400人は自衛官(制服組)。内部部局(背広組)の装備グループ、陸海空各自衛隊の装備品取得部門などを集約、統合した。

 装備庁創設は、6月に成立した改正防衛省設置法が1日に施行されたことに伴う措置。同時に、災害派遣など自衛隊運用を担当してきた背広組の運用企画局を廃止し、制服組の統合幕僚監部に機能をまとめる組織改編も行った。従来は背広組が制服組より優位とされたが、改正法により両者は対等の位置付けとなった。