普通のTVがますますいらなくなりそう。
2013年にChromecastが登場したときは、売り切れ続出の大ヒットになりました。以降、ある程度機能追加はされてきましたが、我々は真のアップデートを待望してきました。が、ついにNexusの発表イベントで、新しいChromecastふたつのモデル、TV用とオーディオ用が発表されたんです。それぞれについて、まとめてお伝えします。
新バージョンと旧バージョンの大きな違いは、その速度にあります。グーグルのMario Queiroz氏は、ネットワークへのつながりやすさを強調していました。アンテナシステムとWi-Fiチップがアップグレードされて、一番よい接続手段が選ばれるようになったんです。またHDMIケーブルが内蔵され、TVとのつながりやすさも向上しました。
でも旧バージョンを持っていて新バージョンを買うつもりがない人も、がっかりすることはありません。Chromecastアプリもアップグレードされ、従来のChromecastでできることも広がったんです。
新Chromecastアプリにはコンテンツを探しやすくする機能がいくつかあります。たとえば「What's On」機能では、スマートフォンにインストールされたアプリからキュレーションしたコンテンツが表示されます。またChromecastのダッシュボードをTVに映さなくてもスマートフォン上で見られるようになり、リモコン的な使い方が可能になりました。従来はたとえば「YouTubeアプリで見る動画を決めて、Chromecastでとばす」という感じでしたが、これからはTVをザッピングするようなゆるい感じでChromecastアプリをブラウズできるのかもしれません。
また、Google PhotosもChromecastで見られるようになりました。こちらはスマートフォンの中身をミラーリングするのではなく、どの写真をTVに映すのかが選べるので、スマートフォン上の写真全部をTVの前のみなさんに開陳する必要はありません。たとえば家族団らん中に旅行の写真を何枚か見たければ、個々の写真をタップしてTVにとばせばOKです。
新たなアプリのパートナーも追加されました。米国のTV局Showtimeがコンテンツ提供を開始し、Sling TVやNBA、NHLなどのアプリもChromecastに対応します。Spotifyも新Chromecastで使えるようになり、旧バージョンでも今後数週間以内にファームウェアアップデートで対応されます。
新Chromecastにはカラフルな色展開も加わり、ブラック、コーラル、レモネードの3色があります。価格は据置きの35ドル(約4,200円、日本向け価格は未発表)、すでに17カ国で発売されています。日本ではまだ発売されていませんが、楽しみですね。
グーグルはChromecastとTVのペアリングというコンセプトの良い部分を取り出し、それを音楽ストリーミングに応用しました。Chromecast Audioは、音楽を流すという目的に特化したChromecastです。
新ChromecastとChromecast Audio、見た目としては大きな違いはありません。ただ後者の場合、HDMIコネクタではなく3.5mmのオーディオポートが付いています。RCA出力・光デジタル出力にも対応しています。スピーディな接続システムは新Chromecastと共通です。
Chromecast Audioは、SpotifyやPandora、iHeartRadioなど、キャスティングをサポートしていればどんな音楽アプリでも一緒に使えます。マルチルーム・シンク(複数の部屋での同期)機能も今年中に追加される予定ですが、そのためには各部屋それぞれにChromecast Audioが必要です。
操作は、Chromecast Audioと同じネットワークにつながったスマートフォンやタブレット、ラップトップから可能です。「ゲストモード」を使えば、Wi-Fiパスワードを忘れてしまっていても、家に来た友だちが音楽をスピーカーに送ったりできます。他のChromeデバイスから音楽やYouTube動画をミラーリングしたりもできます。
Chromecast Audioの価格は新旧Chromecastと同じ35ドル(約4,200円、日本向け価格は未発表)です。これが本当に謳い文句通りに使えるなら、Sonosの強力なライバルになりそうです。
Screenshots by Michael Hession
Kate Knibbs-Gizmodo US[原文]
(miho)