「ネット手続き希望」1位免許更新 | ニコニコニュース

顔写真が必要な身分証明書の発行。運転免許の場合も、運転免許試験場や更新センターで撮影したものだけでなく、自分で撮った証明写真を持ち込むこともできる画像提供/Hachy Ocamy / PIXTA(ピクスタ)
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オンライン回答が可能になった国勢調査。総務省の発表によると、全国平均で3割、多い都道府県では半数近くの世帯がインターネットを通じて回答したという。一部でトラブルはあったものの、便利に思っている人は相当数いる模様。休みがとりにくい会社員としては、ほかにもオンライン化してほしい手続きは色々ある。そこで、現状(大半の市町村等では)ネットで受け付けていない諸手続きのうち、オンライン化してほしいものを20~30代の男性会社員300人に調査してみた。

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〈ネットでできたら便利な手続きTOP10〉


(1~3位を選択してもらい、1位=3pt、2位=2pt、3位=1ptとして集計。協力/アイリサーチ)
1位 自動車運転免許の更新(※優良運転者のみ) 259pt
2位 パスポート申請・更新 232pt
3位 住民票・戸籍謄本(含.抄本)の取得 223pt
4位 結婚の届け出(入籍届) 181pt
5位 選挙の投票 179pt
6位 離婚の届け出(離婚届) 149pt
7位 印鑑証明書の申請 144pt
8位 引っ越し時の届け出(転出届・転入届) 96pt
9位 子供が生まれた時の届け出(出生届) 89pt
9位 粗大ゴミ申請(※一部の市町村では現在も可能) 89pt

※番外


11位 身内が亡くなった時の届け出(死亡届) 56pt
12位 失業給付の受給 45pt
13位 保育園への入園申し込み 33pt

平成24年度の国土交通白書によると、2011年時点でも、全国では20代の8割以上、30代においては9割以上が保有しており身近に感じる人が多いと思われる自動車運転免許の更新が、1位となった。それぞれが「オンライン化してほしい」「ネットで済ませられそう」と思われた理由は、以下の通り。

【1位 自動車運転免許の更新(※優良運転者のみ) 259pt】


「免許センターは遠いし、警察も時間が限定されているので面倒」(37歳)
「めんどくさいから何とかして欲しいです。今の時代なら顔写真も送れるし、出来ると思います」(32歳)
「講習や写真撮影など一日のうちの数時間も掛かってしまうので、もっと空いた時間に更新できると予定がたてやすい」(34歳)
「ペーパードライバーで身分証として使ってるのでわざわざ出向く手間を省きたい」(30歳)
「更新に費用がかかりすぎる」(36歳)
「自宅から遠いし混んでいる」(32歳)

【2位 パスポート申請・更新 232pt】


「気軽に海外へ行けると思うから。 パスポートが切れていて出向いて申請する時間も無いときにネットでできれば便利だから」(25歳)
「お金がかかるし、時間もかかるから」(26歳)
「簡単に出来たら海外旅行に行く気になる」(29歳)
「申請できるとこが限られてるのでわざわざ行くのが大変」(31歳)

【3位 住民票・戸籍謄本(含、抄本)の取得 223pt】


「役所の休日とサラリーマンの休日が同じで、住民票は生涯ステップで絶対必要となる」(27歳)
「基本平日しか役所が開いていないので」(38歳)
「ネットで申請して、郵送でもよさそう」(28歳)
「たかだか紙1枚もらいに行くのはめんどい」(34歳)

【4位 結婚の届け出(入籍届) 181pt】


「おめでたいことはリアルタイムにしたい」(30歳)
「いちいち市役所に行く必要性がないと思う」(32歳)
「いつでもどこでも、二人の気分が盛り上がった時にできるから」(32歳)
「恥ずかしい」(33歳)
「二人とも仕事をもつと、簡単に行きにくくなるから」(34歳)

【5位 選挙の投票 179pt】


「選挙の投票率が上がると思うからです」(34歳)
「若い人の投票率があがる」(35歳)
「近くの会場とかだと、混み合っていたりするので」(39歳)
「投票所に何らかの理由でいけない人が投票することができるから」(29歳)
「マイナンバーを利用し、ネット投票にすれば、簡単に選挙に参加できるから」(38歳)

【6位 離婚の届け出(離婚届) 149pt】


「受付窓口に持って行くのが恥ずかしいから」(36歳)
「顔を見られたくない」(33歳)
「出すのが楽」(30歳)
「対面しなくてよいから」(25歳)

【7位 印鑑証明書申請 144pt】


「平日にしか受け付けていないので、会社を休まないと手に入れられないから」(26歳)
「必要な時が意外と多いから」(25歳)

【8位 引っ越し時の届け出(転出届・転入届) 96pt】


「わざわざ地元に戻らなくて、手続き出来れば便利だと思う」(32歳)
「役所で待たされるのが面倒」(38歳)

【9位 子供が生まれた時の届け出(出生届) 89pt】


「役所に行く暇がない」(27歳)

【10位 粗大ゴミ申請(※一部の市町村では現在も可能) 89pt】


「わざわざ電話したりチケットを買いに行くのが面倒」(28歳)
「比較的頻度の高い内容で、普段どのように申込みしてよいかよく分からないから」(38歳)

2位のパスポート申請や5位の投票には、しかるべき場所へ出向く面倒さがなくなれば、海外旅行に行く人や投票する人が増えるのではないか、という期待が寄せられた。また、結婚(4位)と離婚(6位)の届け出は、いずれも「恥ずかしい」という主旨のコメントが目立ち、恋愛沙汰を役所に持ち込むのを躊躇する人がいることがうかがえる。

今回ランクインした手続きのなかには、一部地域ですでにインターネット申込みが可能だったり、3位に入った住民票や戸籍謄本の取得や7位の印鑑証明申請など、オンライン化されていないまでも、郵送やコンビニなど役所の窓口に行かなくても申請できるケースがある。煩雑な手続きには、維持運営費もかかる。有権者が声を上げニーズが把握されていけば、やがて国勢調査のようにオンライン化が実現するかもしれない。

(田中 薫)

※当記事は2015年09月29日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。