『DRAGON QUEST-ダイの大冒険-』は週刊少年ジャンプで連載され、後にTVアニメや映画化もされた作品です。舞台はモンスターが闊歩し、騎士や魔法使いが当然のように存在する世界。剣と魔法とで繰り広げられる、もう一つの「DRAGONQUEST」なのです。今回は、数多くの若者を導いた元勇者「アバン」先生の魅力についてご紹介させて頂きます。
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■勇者の家庭教師
「アバン」先生は、世界のあちらこちらで素質のある子供たちに魔法や剣術などを教える、いわゆる「勇者の家庭教師」を名乗っていました。弟子のポップを連れて、デムリン島にて主人公「ダイ」と出逢い、その内の素養や正義の心も見抜きます。本名は、「アバン・デ・ジニュアールIII世と言い、本人いわく学者の家系であったようです。学者の家系の勇者経験者ならば、アバン先生が「勇者の家庭教師」を名乗る理由も頷けます。
年齢は31歳ですが、よく笑いおかしな駄洒落も連発します。金色の髪を左右対称にクルクルと二段に巻き、へんてこな眼鏡(実は伊達眼鏡)をかけたその姿は、一見恐ろしい魔王を倒した勇者とはとても思えません。しかし、戦闘となるや険しい表情となり、凄まじい魔法と鮮やかな剣技を見せ皆を救うのです。
■心やさしい勇者
いつも穏やかで、誰にでも分け隔てなくやさしいアバン先生ですが、そのやさしさは人間だけにとどまらず、敵である魔物にさえ向けられる事も。ヒュンケルの養い親であった「バルトス」に情けをかけたり、バルトスの敵と勘違いしたまま、自分の命を狙っていたヒュンケルを受け入れたりと、もはや聖人としか思えません。
しかし、こんなにもやさしく穏やかな人柄でありながら、その内には魔王を倒すほどの強さを秘めたトンでもない人なのです。だからこそ、ダイやポップを助ける為なら自分の命も平気で投げ出します(実は生きていて、影ながら皆の成長を見守っていたのですが)。完全無敵。十全十美。それがアバン先生なのです。
■全てに秀でる才能
ダイの必殺技「アバン・ストラッシュ」。もちろんアバン先生の技です。「マァム」の魔弾銃を作ったのも、ポップに基本的な攻撃魔法を教え、最強の魔剣士であるヒュンケルに基本的な剣術を教えたのもアバン先生。更に、ヒュンケルが「鎧の魔槍」を使いこなす為、槍術のお手本にしたのもアバン先生です。剣・槍・斧・弓・鎖・牙(徒手)を極め、使い手のほとんどいない魔法の呪文や、本来勇者には使えない僧侶系魔法も使いこなし、武器の扱いどころか製造にも携わったり・・・。こうして幾つか並べてみても、アバン先生のそのチートっぷりには、ただただ驚かされてしまいます。
いくつかの魅力をご紹介しましたが、やはり「アバン」先生の一番の魅力は「人を育てる力」ではないでしょうか。臆病なポップを魔術師に、魔法を使えないマァムには魔弾銃を、憎しみで塗り潰されていたヒュンケルに剣術を、そしてダイを勇者へと導きました。勇者アバン。やはり彼はとても優れた凄腕の家庭教師なのです。
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★記者:高塔(キャラペディア公式ライター)