米マイクロソフトは2日(現地時間)、米インテルから物理演算エンジン技術で知られる企業のHavokを買収したことを、正式に発表しました。
アイルランドに本拠地を構えるHavokは、非常に多くの3Dゲームに実装されてきた物理演算エンジン「Havok」の開発元として知られており、2007年にはインテルが1億1000万ドル(約138億円)という巨額を投じて買収していました。
Havokがマイクロソフトに組み込まれることによって今後の3Dゲーム業界にどのような変化や影響を及ぼすことになるかは未知数ではありますが、マイクロソフトによるとHavokは「Direct X12」や「Visual Studio」、および「Microsoft Azure」に好ましい進歩をもたらすことになる見通しとのことです。
なお、今回の買収により、ゲームおよびマルチメディア処理用のAPIとして次世代の主流となる「Direct X12」の開発を手掛ける企業が独自の物理演算エンジンを手に入れることとなりましたが、将来提供されるDirect Xにおいては、現在よりもさらに高度かつ柔軟な物理演算処理の実行が可能となるかもしれません。
また今回、マイクロソフトは買収に投じた費用についての言及を避けた一方で、Havokの各種開発ツールが、引き続きこれまでHavokを利用してきたパートナー企業に対してライセンス提供されることを明言しました。