朝夕めっきり涼しくなり、脂肪を蓄えたがる本能と、体重計を気にする理性のバトルがすさまじい。サンドイッチに入っているマヨネーズがやたらと美味しい。そんな季節に、マヨネーズ好きにはたまらないイベントが、先日、東京・六本木ヒルズで開催された。47都道府県を代表する地元食材と、マヨネーズを使ったオリジナルレシピのナンバーワンを競う「全国地元食材マヨネーズ料理グランプリ」、通称「マヨ1グランプリ」だ。
グルメグランプリといえば、「〇時間待ちの大行列!」を覚悟していたが、参加は事前抽選制のため思ったほど混雑はせず。11時〜18時まで4部制で人が入れ替わるため、会場は常に程よく人が並び、程よく人であふれていた。来場者は20〜30代が多そうだが、家族連れや老夫婦の姿もちらほらと。◎そそり立つ“マヨタワー”がお出迎え。“追いマヨネーズ”もできるよ。
このマヨ1グランプリ、準備期間は半年以上に及ぶらしい。候補料理のエントリーは3月にまでさかのぼる。4月〜7月にかけての全国47都道府県地区予選を経て、この日はブロック予選を勝ち抜いてきたツワモノどもによるファイナルステージが行われた。
キユーピー協賛とあって規模がデカい! 会場ではマヨタワーがお出迎え。頂上には、さりげなくハロウィン風のキューピーちゃんがいる。
会場中マヨだらけだ。さらに、マヨネーズ料理にかけるためのマヨネーズ(追いマヨ?)まで用意されている。既にかなりの量が使われていることからも、参加者のマヨネーズ愛が伝わってくる。
そしてスレンダーな女子たちも、がんがん追いマヨしているではないか。何はともあれ、ライターのたままいもいざ実食!! 事前抽選に当選した来場者と同様に、4種類1セット(A〜D)をワンセットずつ頂いた。とってもありがたいことに料金は無料。
さすが、キユーピー協賛(2回目)。キューピーちゃんのお腹のように、太っ腹だ。
●Aセット
・福島県 天のつぶ 味噌マヨドリア
●Bセット
・新潟県 れんこんバーグのねぎキムマヨのせ
●Cセット
・沖縄県 ゴーヤーライスとアグ―彩りマヨソースかけ
●Dセット
・兵庫県 姫路れんこんの海老マヨはさみ焼き
今回のイベントには、ブロック予選とWEB一般投票を経て、ファイナルステージに勝ち残った計16品が六本木に集結している。
さすがファイナルステージだけあって、どれも「なるほど!」とうなる工夫が凝らされている品々ばかりだ。そして、マヨはあくまでも引き立て役であり、主役は各都道府県代表の食材たちであることを実感。メイン食材がどれもめちゃくちゃうまいのだ。
会場には、料理に使用された食材の販売コーナーもあった。
当日はゲスト審査員に選ばれた約2,000名に実食&投票してもらい、グランプリなどを決定するシステムだった。来場者はA〜Dセットのうち、どれか1セットを食べて1票を投じるシステム。せっかくなので、アシスタントのM氏と二人がかりで、16種類の料理を少しずつ全て実食した。
会場では、「え〜! 迷う〜!」「あっちのやつも食べてみたくない?」「これ、そのままうちのレシピにしたいね」など、好意的な意見が飛び交っていた。みなさんマヨネーズ料理を心から堪能している様子。
がっちりした体型の30代男性(推定)とすれ違った際に「マヨのない人生なんて〇〇のない人生だ」というセリフが聞こえた。肝心な○○が聞き取れなかったのが心残りであるが、「マヨのない人生なんて、愛のない人生だ」と聞こえたような気もした。
◎ライターたままいが選ぶ! 勝手にマヨ1グランプリ
せっかくなので、ライターたままいによる独断と偏見によるマヨネーズ料理のグランプリ、準グランプリ、特別審査賞を発表しよう。おそらくそれは「酒飲みが好む味」と言い換えて、差し支えないランキングだ(ついでに、それぞれの料理に合いそうなお酒もセレクト)
では早速、ライターたままい的、グランプリは……神奈川県代表 炙り三崎まぐろと三浦野菜のマヨ風どんぶり。
酢飯の上に軽く炙った三崎マグロの存在感! シャキシャキとした大根と人参のツマ。ぷちぷちとしたとんぶりやとびっこ、かりかりのじゃこと、とにかく食感も視覚も楽しい一皿。それらをひとつにまとめるのが、「マヨ・しょうゆ・わさび=40:10:5」のゴールデンバランスソース。もう一皿食べたかった。そして、日本酒が欲しい。
続きまして、ライターたままい的準グランプリは……滋賀県代表 日野菜のサラダソースで食べる 愛彩菜のかき揚げバーガー。
まさかの「かき揚げにマヨ」の油コンビ。意外なことに、サクッとほろ苦い愛彩菜(あいさいな)のかき揚げに、引き立て役のマヨがベストマッチ! 最後までまったく飽きずにぺろりと平らげてしまう味付けだ。ビールください。
そして、ライターたままい的 特別審査賞は……沖縄県代表 ゴーヤーライスとアグ―彩りマヨソースかけ。
ものすごく苦みのあるゴーヤでも、マヨが加わることにより一気に食べやすくなる。彩りも鮮やかで栄養バランスもよい一品。一皿全部を自宅で再現するのは少し手間だが、ゴーヤとマヨの相性は再認識させられた。泡盛の水割りか、オリオンビールか迷うところ。
他にも、「キムチにマヨ」「カラシとマヨ」「卵スープにマヨ」など、自宅料理にも気軽に応用できそうなレシピが盛りだくさん。マヨ1グランプリの公式ホームページでは、ファイナルステージの16品以外にも、47都道府県すべての選出料理と、そのレシピ詳細が
◎本当の(公式の)栄えある「マヨ1グランプリ」に輝いたのはこれだ!
激戦を勝ち抜き、グランプリを獲得したのは……福井県代表 里芋グラタン 味噌マヨつるつるいっぱい。
「つるつるいっぱい」とは、福井弁で「溢れんばかり」という意味。福井県の料理研究家、佐々木京美さん考案のレシピが見事グランプリに輝いた。福井県特産のねっとりとした上庄里芋をたっぷり使用した滋養味に、味噌マヨととろけたチーズの完璧なハーモニー。確かに酒飲みだけでなく、老若男女を問わず誰からも愛されそう。ハイボールや焼酎の炭酸割りにぴったりだが、どんなお酒にも合いそうだもの。
準グランプリは、神奈川県代表 炙り三崎まぐろと三浦野菜のマヨ風どんぶりと、石川県代表 加賀蓮根と甘エビのマヨ蓮蒸しの2品。たままい的グランプリの神奈川県代表 炙り三崎まぐろと三浦野菜のマヨ風どんぶりもランクイン! やはり私の目と舌に狂いはなかった……。
◎マヨネーズ好き感涙? マヨネーズの宴は、お土産までマヨネーズづくし。
イベントだけでも相当に楽しませてもらったが、お土産も豪華。さすが、キユーピー協賛(3回目)、やっぱり太っ腹。
なかでも、ひときわ感動したのはレシピブック。焼きリンゴに、クッキー、ホットケーキ、そして筑前煮まで……!? 思わずキューピーのWEBページをチェックすると、ファンクラブの公式コミュニティサイトまである。「エビフライを揚げずに作る!」とか「天ぷらをカラッとサクサクに!」など、裏技レシピは異次元のレベルだ。一時期マヨを敬遠していた日々が悔やまれるほど、今回、たっぷりその魅力にはまってしまった。
食材の新たな美味しさを引き出し、その美味しさをさらに引き立てる。恐るべし、マヨ……!
※この記事は、情報サイト「イベニア」編集部(取材:たままい)が執筆したものです。同編集部の許諾を得て掲載しています。