もうスマートフォンはいらない?
スマートウォッチ、使ってますか? そもそも多くのスマートウォッチは、あまり単体では意味をなしません。母艦となるスマートフォンとペアリングして、基本はそこから通知を受け取ったり、手元でスマホを自由に操作するためのものなので、わざわざスマホに加えて、スマートウォッチを別に持ち歩く手間が増えるだけのような…。そんなジレンマと闘っているからでしょうか。期待は高いスマートウォッチですが、ややマストアイテムとしての普及は遅れているようにも感じますよね。
ところが、なんと単体でLTE対応のスマートフォン並みに活用できそうなAndroid Wearプラットフォームのスマートウォッチが、LGから発表されましたよ!
実はLGは、スマートウォッチ市場での長い歴史があります。他社に先駆けて、早々と「LG G Watch」を投入。その後も「LG G Watch R」や「LG Watch Urbane」など、独自のWebOSを搭載したスマートウォッチを続々と発売してきました。しかしながら、新たに発表された「LG Watch Urbane 2nd Edition」からは、ついにAndroid Wear陣営に加わってきましたよ。
ただし、Android Wearプラットフォームのスマートウォッチは、すでに数多くのメーカーから多種多彩な機種が投入されています。そこで、LGが独自色を最大限に発揮すべく搭載してきたのが、世界でも珍しいLTE通信機能! スマートウォッチ本体にSIMカードを挿せば、そのまま通話もオッケーなスマホレベルに仕上げてきました。
とはいえ、Android Wearスマートウォッチ初のLTEモデルというLG Watch Urbane 2nd Editionには、それゆえの大きな欠点もありそうです。最大のマイナスポイントは、ボディの厚み。ゴツい14mmの厚さの腕時計を身に着ける感覚は、想像以上。やはりスマートウォッチ本体へSIMスロットなんて装備してしまったのには無理があるのかもしれません。
スマホとペアリングしなくても、単体で通話もデータ通信もできるよう、ビッグな570mAhのバッテリーが採用されているのも、厚すぎるボディになってしまった要因です。おかげで丸1日は充電しなくても使い続けられるとアピールされてはいますけどね。
LG Watch Urbane 2nd Editionのシルバーボディには、ブラック、ホワイト、コーラルブルー、ブラウンレザーの4色から選べるリストバンドが用意され、気分に応じたカスタマイズが可能です。同時に発表された「LG V10」スマートフォンにも同じようなカラーリングがそろっており、おしゃれにコラボして使うことも想定されているみたいですね。
また、ホームスクリーンや通話先の一発呼び出し、ヘルスケアの「LG Health」などにスピードアクセスできる、3個のハードウェアボタンがサイドに備わっているのも特徴的ですよ。やはりディスプレイサイズの小さなスマートウォッチには、各種ハードウェアボタンでの操作性の向上が求められ、LG Watch Urbane 2nd Editionは、この課題を上手にクリアしているように思えました。
なお、鳴り物入りで発表されたLTE通信機能ではありますけど、発表会場では実際に通話性能などを試してみることができませんでした。とはいえ、LGは、携帯電話キャリアと協力し、MNPにだって対応する、シームレスな携帯電話番号発行を可能にするとアナウンスしてきています。日本国内でも格安SIMなんかで利用できるようになってほしいものですね。
個人的には、LGが、WebOSからAndroid Wearへと舵を切ってくれたのは大歓迎です。LTEモデルというのもそそられます。
Darren Orf - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)