【ロサンゼルス時事】米カリフォルニア州のブラウン知事は5日、安楽死や尊厳死を認める「死ぬ権利」法案に署名した。米メディアによると、「死ぬ権利」が認められるのは全米で5州目。来年にも施行される。

 法案は、全米で昨年大きな注目を集めた米国人女性ブリタニー・メイナードさん=当時(29)=の尊厳死がきっかけで提出された。カリフォルニア州在住だったメイナードさんは末期の脳腫瘍を患い、尊厳死が認められるオレゴン州に引っ越した上で、インターネットを通じ「尊厳死」を宣言、昨年11月に自ら命を絶って「死ぬ権利」をめぐる議論に一石を投じた。生前、ブラウン知事に対しても、尊厳死を認めるよう直訴していた。

 ブラウン知事はかつてイエズス会の神学校にも通ったキリスト教徒。対応が注目されていたが、法案署名に際し「最終的には自分が死に直面したときにどうしてほしいか考えた」と声明を出した。