二度の転職を経て見つけた、私の理想の働き方【働く女性インタビュー】 | ニコニコニュース

二度の転職を経て見つけた、私の理想の働き方【働く女性インタビュー】
マイナビウーマン

社長秘書とトレーナーを兼務する矢野さん。忙しい方が好きという矢野さんも、かつては激務で体調を崩してしまったそう。二度の転職の末、現在の会社では理想の働き方を実現しました。

やの・まりこ 神奈川県出身。上智大学外国語学部英語学科卒。イギリス留学を経て2008年に大学卒業、株式会社三越に入社。販売員として勤務した後、24歳で教育系機関に転職。激務の末、体調を崩してしまいやむなく退社、2013年3月にヒューゴ ボス ジャパンに転職。2015年4月よりエグゼクティブ アシスタントとトレーナーを兼任する。

やりがいのある仕事でも、気がつけば擦り減っていた私

私は現在の会社に入るまでに、二度転職を経験しています。英語力を活かせる仕事、そして人と関わる仕事を希望して、新卒で入社した株式会社三越では、販売員の仕事をしていました。仕事はとても楽しく、将来は海外出向することを目標にしていました。ところが、入社3年目の時に海外出向の制度がなくなってしまったのです。目標もなくなってしまったし、ちょうど、もっと一人のお客様に深く関わることができる仕事をしたいと思っていたこともあり、転職を決意しました。

三越を辞め、コーチングに主軸を置いた学習塾で働くことに。経営にも興味があったので自ら進んで教室運営にも関わりました。そんな積極性が認められ二年目には新しい教室の室長に就任。生徒の募集から保護者との面談まで仕事は多く大変でしたが、やりがいを感じていました。ただ、膨大な仕事に追われ、朝から夜遅くまで働いたことで無理がたたり、ついに身体を壊してしまいました。もともと私は忙しくしているのは好きな方です。でも「ここまで忙しすぎたらさすがにだめなんだ」と自らの限界を思い知りました。

一度環境を変えようと2度目の転職活動を始めたときに出会ったのが今の会社の社長秘書というポジションでした。IT企業を経営する彼(今の主人)を将来支えられるように、秘書としてビジネス英語や経営のサポートを学びたいと思ったことも入社理由の一つです。

ライフもワークも充実させたい私が見つけたちょうどいいバランス

入社当初は、前職ではなかなかかなわなかったプライベートの時間を大事にしていました。そのとき、私の業務量はそれほどボリュームが大きくなく、定例の秘書業務が多かったので慣れればスムーズにこなせるものでした。半年後に結婚しましたが、家庭のことも丁寧にできる余裕がありました。1年ぐらいはそれで満足していたのですが、徐々に「このままでいいのだろうか」と疑問に思うことが多くなってきたのです。ついているボスもとても良い方で恵まれているとはわかっていたのですが、物足りない気持ちもありました。

また、秘書業務の多くは、近い将来にITで代替可能になるのでは、という焦りもあり、生き残っていくためにスキルアップが必要だと思いはじめました。一方で、「今の生活ができるのは、この余裕のある仕事だからこそ。」と、その頃から葛藤しはじめました。 
それからしばらくして、ショップスタッフを教育するトレーナーが退職することに。自分の“武器”と呼べるものを身につけるために、これはチャンスなのではないか。そう思った私は、秘書と兼務で後任のトレーナーとなることを、人事と社長に直接かけ合いました。部下の声を直に聞いてもらえる環境が整っていたので、希望は比較的スムーズにかなえられました。

会社は仕事の兼ね合いも考えてくれ、兼務でも激務になるようなことはなく、プライベートを充実させつつ、仕事の幅を広げられるようになりました。仕事面ではまだ手探りの部分も多いですが、秘書兼トレーナーとして更なるキャリアアップができるよう、まずは結果を出すことが今の一番の目標です。

(『Epanouir』編集長 冨岡桂子)

●『Epanouir』創刊号より
http://www.amazon.co.jp/dp/4990848403
お問い合わせ先:株式会社情報工場