3部作『傷物語』は“薄めたカルピス”なのか…!? 5年も待たされたファンの怒りが爆発中! | ニコニコニュース

『傷物語』公式サイトより。
おたぽる

 今月4日、『傷物語』の劇場公開日が決定、さらにビジュアルも解禁された。2010年のアニメ化決定から5年が経過しており、さぞかしファンも大喜びかと思いきや、“全3部作で展開される”という発表に不満が続出している。

 作家・西尾維新氏による青春怪異小説『傷物語』は、<物語>シリーズの1作目『化物語』の前日譚。高校生の阿良々木暦が伝説の吸血鬼である“怪異の王”キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと衝撃的な出会いを果たすことからストーリーが始まる、そしてすべての<物語>へと繋がるシリーズの原点だ。

『傷物語』のアニメ化が初めて発表されたのが10年。翌11年に「12年公開予定」と伝えられ、トレーラーまで公開された。その後、『偽物語』『猫物語』『憑物語』など他の<物語>シリーズは放送されるも、『傷物語』は音沙汰なし。今月3日からは『化物語』のその後を描いた、シリーズのファイナルシーズン第3弾『終物語』(TOKYO MXほか)の放送が開始となり、『終物語』にすら先を越されてしまった。

 ただ、今月に入り『傷物語』公式サイトが謎のカウントダウンをスタート。ファンの期待を煽る中、「今回のED曲はいいな」「初回は毎度のことながら面白くない」「来週が楽しみ」など、さまざまな声が上がった『終物語』の第1話放送後、遂に『傷物語』の劇場公開が発表された。ただ、公開は来年1月。さらに、『I 鉄血篇』『II 熱血篇』『III 冷血篇』の全3部作で展開されるという。

 散々待たされた挙句、まさかの3部作。これには「3部作とかありえねえだろ」「公開遅いし、3部作ってどんだけ?」「そういうの本当にやめろ」「なめ腐ってるな」など、ファンの不満が爆発した。中には、「刻んで金を搾取する気か」「俺は3部作を金払って観るほど、アニメ好きじゃない」といった“金銭目的のための3部作”を睨むファンや、「カルピス薄めるみたいなことやめてほしい」「わけるほどあるか?」と、『傷物語』の中身の長さを疑問視するファンも。

 また、「平野に戻すなら観に行くわ」「平野に戻したら3部作でもいいし、円盤も買ってやる」「平野が降板してからクソになった」など、平野綾を求める声も多数上がっている。これは西尾氏自らが脚本を務めた、<物語>シリーズの番外編となるオリジナルCDドラマ『佰物語』の忍野忍役として平野が出演し、好評を博したにも関わらず、『偽物語』では外されていたことに起因する。なお、『偽物語』からは坂本真綾に変更され、『傷物語』のキスショットも坂本となっている。ただ、「まあやで正解」「平野じゃなくって良かった」「俺は俄然、真綾派」というファンも見られ、平野から坂本への変更は一概にミスキャストでもないようだ。

 遂に劇場公開が発表された『傷物語』だが、5年を待った末の3部作公開というファンへの仕打ちなのか、それとも待ちに待った作品を3度も楽しめると思えばよいのか。監督には傑作『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』の原画を担当した尾石達也氏が決定しているし、期待と不満に包まれながらも公開を待ちわびたい。