VW幹部、排ガス問題で陳謝=組織ぐるみの不正否定―米下院公聴会

 【ニューヨーク時事】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス不正問題で、米議会下院は8日、公聴会を開いた。同社は不正を改めて陳謝し、リコール(回収・無償修理)の実施に向け全力を尽くすと強調。一方、組織ぐるみの不正の疑いは否定した。

 VWはディーゼル車の一部車種に、検査時のみ排ガス浄化装置をフル稼働させるソフトウエアを搭載。通常走行時には規制値の数十倍もの有害物質を排出していた。米国内の不正車は48万2000台、世界では1100万台に上る。

 VW米子会社のホルン社長は冒頭証言で「信頼を裏切ってしまった」と謝罪。同社の責任を全面的に認め、当局に協力する姿勢を示した。不正車のリコールについては、優先的に取り組む課題だとの認識を示した。開始時期は明言しなかったが、改修は車種に応じて3通りの方法が必要で、数年かけて段階的に実施していくことになると述べた。