冬が近づくと、世の中の人間は(大体)2種類に分けられます。インフルエンザ予防接種を受ける人と、そうでない人。
インフルエンザの新型だか何型だか知らないけれど、注射は嫌だし、ちゃんと手洗いうがいするから...と思って予防接種を避けてきた派。あるいは、今年の冬は寝込んでいられないし、周りの人に移したくないから...と、予め対策する派。個人的な事情はそれぞれあるとして、果たして予防接種って本当に必要なのかしら、効果があるのかしらと少しでも疑問に思った経験は誰にでもあるはず。
季節の変化を感じる今日この頃、目に見えず肌でも感じられない何百万ものウイルスが、人間の気が付かないところでどう拡散するのでしょうか。わかりやすくデザインされたビデオをご覧あれ。
つまるところ、次の通り。単一のウイルス粒子が体内の細胞に感染すると、それが工場のように何百万という数のウイルスが生成されるのです。このウイルスが拡散する前に、人間の体では免疫システムが働かなければなりません。
免疫システムが働く細胞は、このウイルスやその他病原体を死滅させるためにまず侵入者を認知する必要があります。人間の体は、病原体という侵入者を発見する度に、いわゆるB細胞やT細胞を生成し、過去に現れたウイルスに対して、人間の体は素早く効果的に戦うことができるようになっているようです。
はてさて、そこで気になるのがじゃあどうして予防接種は必要なの? というところ。
答えはシンプル。予防接種は、病弱性の弱い、あるいは死んだウイルスを与えることで、私たちの体では免疫システムが働き、B細胞やT細胞をつくるという動作を起こしてくれるのだから。ワクチンは基本的に、免疫システムの戦闘訓練のようなもの。この訓練なしだと、ウイルス感染を素早く察知して対応できない可能性があるというわけなのです。
自然治癒こそ1番なり!と思っていたけれど、予防接種を受けて、体のなかで自然と働くパワーに任せるのは、ほぼ自然治癒の力。なにより病気になって薬を飲むより良いかも...!冬の到来はあっという間。師走は毎年忙しい人、今年の冬はイベント盛り沢山な予定の人、のんびりコタツで過ごす予定の人も、健康第一で冬に備えましょう。
source: NPR via OpenCulture
Kiona Smith-Strickland - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)