分別しないゴミ、市役所で開封して持ち主特定...京都市の強硬策はやりすぎか、当然か | ニコニコニュース

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[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2015年9月29日放送で、「ゴミ袋の開封調査」について取り上げていました。

10月1日から始まった京都市の「しまつのこころ条例」は、ゴミの出し方に関する条例です。これまでは「ゴミの分別に協力してください」としていたものが、「分別しなければならない」という厳しいルールに変わります。

京都市は1年間に受け入れるゴミ全体の量を、今から5年以内に現在の47.2万トンから約8万トン減らすという目標を立てています。条例によって分別を義務化することで、リサイクルできるものを増やそうという目論見です。

そしてこの条例には大きな特徴があります。悪質な分別違反があった場合は、市がゴミ袋を開封して郵便物や請求書から捨てた人を特定し、家を訪問してゴミの捨て方を指導することができるのです。これに対して市民の反応は、「ルールを守らない人がいるので多少は必要な措置である」や、「プライバシーの問題もあって、さすがにゴミを開けて中身を見るのはやりすぎでは?」といったものなどさまざまのようです。

背景にはゴミ埋立地の不足問題が...

分別せずに出した「ゴミ袋の開封調査」。この背景にあるのは、市内のあるゴミの埋め立て地が2069年にはいっぱいになってしまうという事実があります。京都市では焼却した灰を埋めていますが、市内には空き地が少なくて、唯一の埋め立て地が伏見区にありますが、今のうちにゴミの減量を始めないと処理できなくなるというのです。

ゴミを減らすためには徹底した分別を義務化して、"リサイクルを進めることが解決策"であるという結論に至ったわけです。こうして、政令指定都市の中でも最も多い26品目の分別を行うことになりました。

京都市の担当者は、この条例はあくまでゴミ袋の開封が目的ではなく、分別をしっかりしてゴミの減量に取り組むものであるとして、「個人の特定まで至らないよう、ゴミの出し方についての啓発活動を続けたい」としています。これが抜本的な解決につながるかはわかりませんが、少しでもゴミが減らせれば良いですね。(ライター:ツカダ)