ぱっと見は、ハロウィン仕様でコワかわいくデコレーションされたドーナツかカレーパンかと思いますが、違います。これ、ミニ脳みそボールです。ミニ脳みそボールとは、これまたハロウィン仕様のコワかわいいメニュー名みたいですが、何なのでしょう?
ミニ脳みそボールとは、つまり医療の場面において、研究室で実験用に使うため新たに開発された脳みその模型です。開発したのはブラウン大学。3Dのデジタルモデルではなく、実際に手に取れるモデルです。薬品のテストにおける細胞の反応などで使われます。反応すると電気シグナルを発し、内部に神経結合を起こすという仕組みが、特に神経化学のテストにはもってこいなのだとか。
さて、このミニ脳みそボールは何でできているのかというと、げっ歯動物の脳みそサンプルからできているのです。本物の脳みそが材料なんですね。ちょっとした生体組織検査から、何千というミニ脳みそボールを制作できるというのがミソ。数日で直径1/3mmに成長、数週間で小さいながらも神経回路網ができあがります。
ブラウン大学開発のミニ脳みそボールは、なにも世界初の小型脳みそモデルというわけではありません。しかし、非常に簡単に低コストで制作できるという点で注目されています。開発チームの研究員いわく、1つ25セント(約30円)程度というから、これは安い。詳しい研究論文は、ネタ元のTissue Engineeringで公開されています。
しかし、画像を見れば見るほどカレーパンが食べたくなってきますなぁ。
source: Tissue Engineering via Medical Express
Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文]
(そうこ)