古典的な数学のなぞなぞを1つ。
ちょっとしたひらめきが必要なこの問題、あなたは解けますか? 10人が背の高い順で一列に並び(自分より背の低い人のことは全員見える状態)、全員が黒か白の帽子をかぶらされます。さて、もしあなたがその中の1人だったとして、黒と白の帽子の数がそれぞれ何個かを知らずに、自分が何色の帽子をかぶっているか当てられるでしょうか? 答えは、イエスです。わかります!
様々な分野の学習動画を配信するTED-EdのAlex Gendler先生が、わかりやすいアニメ付きで解説してくれています。問題の内容は以下のとおり。
ある日、あなたはエイリアンに捕らわれてしまいました。捕まったのはあなたのほかに9名、全部で10名の人間です。エイリアンはあなたたちを食べてしまおうと考えていますが、10人である問題を解けたら解放してくれるといいます。
<問題>
背の高い順に一列に並び、それぞれに黒もしくは白の帽子をかぶせる。あなたは何色の帽子をかぶっているだろうか?<ルール>
・黒の帽子の数と白の帽子の数の内訳はわからない
・背の順に並ぶため、前に並んでいる自分より背の低い人の帽子の色はすべて見えている
・事前に10人で作戦会議OK
・問題開始後は後ろを振り返ったり、「黒」・「白」以外の言葉を発してはいけない
・背の高い人から順に答えていく
・10人中9人が正解したら人間の勝ち。解放!
さあ、どうやってエイリアンの手から脱出できたのでしょうか? 答えは下の動画からどうぞ。
ヒント:1番背の高い人が答える色にある暗号を設定しておくことが重要
<答え>
帽子の数の内訳はわかりませんが、1番背の高い人には残りの9人の帽子の色がすべて見えています。そこで、その9名の帽子のうち、黒の帽子の数が奇数だった場合は「黒」、偶数だった場合は「白」と1番目の人が答えるということを事前の作戦会議で決めておくのです。必然的に1番背の高い人の回答は捨てることになりますが、たとえそこで不正解だとしても1問は間違ってOKなので問題なし。
たとえば帽子の並びが「(高)白白黒黒白白白白白黒(低)」だった場合、1番背の高い人は前9人を見たとき黒の帽子の数は奇数なので「黒」と答えます。この時点であとの9人も黒の帽子の数は奇数だと認識。次に2番目の人は前8人を見たときにすでに3つ黒の帽子が見えるので自分は「白」だとわかり、3番目の人は前に2つしか黒の帽子は見えませんが後ろの人が白と答えているので自分が「黒」だとわかります。4番目の人は前に1つ黒の帽子が見えますが、後ろの人が黒と答えているので自分も「黒」でないと奇数にはなりません。5〜9番目の人たちは前に見える帽子1つと後ろの人が答えた黒2つを合わせて3つと奇数なので全員「白」、最後の人はいままで出た黒の数を考えて、奇数になるには自分も「黒」でないといけないと気づきます。これで、10人中9人が正解しました!
こんな感じで、偶数か奇数かわかった状態で前の人の帽子と後ろの人の回答を照らし合わせつつ、自分の帽子の色を導き出していきます。あなたは解けましたか?
Casey Chan - Gizmodo SPLOID[原文]
(SHIORI)