iOSアプリストアの売上がGoogle Playより80%も高くなった。中国での売上増が要因 | TechCrunch Japan

大画面のiPhoneの発売で中国がAppleにとって最も重要な市場になったことが、昨年のiPhone 6と6 PlusのローンチからApp Storeの収益における中国市場の影響を分析したApp Annieの調査報告は示唆する。アプリ分析会社のApp Annieの調査結果によると、中国における第2四半期から第3四半期の成長率は他のどこ国よりも圧倒的に高いことが分かった。iOSのアプリのダウンロード数と収益の両方においてだ。

また、Google Playはインドや東南アジアの新興国のグロースのおかげでダウンロード数ではiOSより多かったが、収益に関してはiOSの方が高かった。

つまり、アジアのアプリエコノミーはiOS App StoreとGoogle Playのどちらにも影響を与えているが、それぞれに異なる結果をもたらしている。

この第3四半期、全世界のダウンロード数はGoogle Playの方がiOS App Storeより90%多かった。第2四半期の85%から上昇している。このグロースは、50ドル程度のスマートフォンが普及し、多くの人がインターネットとつながった、インド、インドネシア、ベトナムなどの新興国での成長が大きな要因だ。

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しかしユーザーの経済的なステータスにより、新規モバイルユーザーの獲得がGoogle Playストアの収益を必ずしも押し上げるとは限らない。App Annieは収益を追い求める代わりに開発者に対して、市場のローエンドの新規ユーザーをターゲットとし、彼らのニーズに対応することが市場で有利になることにつながるかもしれないとアドバイスしている。

現在、特にインドはGoogle Playのダウンロード数の成長率に大きな影響がある。例えば、Q3では、FacebookとWhatsappが最もダウンロードされた3大市場の一つだった。インドはまた、Google Play全体でダウンロード数が第3位となる市場で、スマートフォン市場も世界第3位だ。さらに大幅な成長が見込まれている。スマートフォンのインドでの普及率は10から15%だとApp Annieは伝えている。

一方のiOS App Storeではダウロード数は少ないが、Q3ではGoogle Playより収益が80%も高かった。Q2の70%よりさらに上昇した。主な要因はもちろん中国だ。中国はすでに今年の初めにiOSアプリのダウンロード数でアメリカを超えた 。そして現在、その数字が収益を生み出しているのだ。

中国でのiOSの成長は、主に2つの分野で起きているとApp Annieは指摘している。ソーシャル動画アプリとゲームだ。前者には、口パク動画アプリのDubsmashに似たiCastShow、そしてVineに似たMiaoPaiというアプリがある。どちらもQ3でチャート上位に登場した。また、ユーザーが既存のSNSにシェアするコンテンツを作成するためのアプリが普及しているということは、中国でのアプリのエコシステムが成熟してきていることをレポートは示唆する。つまり、SNSという最初のレイヤーが確立したことを意味している。

ソーシャル動画アプリの他には、タクシー配車アプリDidi DacheがUberと対抗する中、今期強い成長を見せた。

しかし、アプリの収益という面から見ると、ゲームが大きな影響を与えていることが分かる。Tencentは新しいゲームThe Legend of Mir 2とThe King of Fighters’ 98 Ultimate Matchのおかげで、収益に劇的な成長があった。また、NetEaseのゲーム、Fantasy Westward Journeyも引き続き順調に成長している。

しかし、中国はiOS App Storeのダウンロード数が一位の国だが、収益ではトップではない。トップに君臨するのはアメリカで次に日本だ。この順位が今後変動するかに注目したい。Appleが大画面スマホのiPhone 6sと6s Plusをさらに2つリリースした今、特に注目が集まるところだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter