もしオーディオ機器系に詳しかったら、これ試す価値ありますよ。実験で、聞くものをコントロールすることで、食べ物の味を美味しくも、まずくもできるということがわかったようです。
私たちの食べるという体験に影響を与えるものは、いくつかあります。味と匂い、これは周知の通り。そして最近では「口の中での感覚」も食べ物の評価として入ってきています。でも「音」は気にする人はほとんどいないんではないかと思います。Massimiliano Zampini氏とCharles Spence氏、2人の科学者が、我々が食事をする時に聞く音が、どのように食べるという体験に影響を与えるかという実験をおこないました。
実験では、毎回被験者には食事をする時にヘッドホンを着用してもらいました。このヘッドホンはいろんなことができる仕組みです。人間が食べ物を噛む時に出る高い音と低い音を排除することができたり、音自体すべてそぎ落としてしまうこともできます。逆に音の強度を高めることもできます。食べているものによって、これら音の仕組みは大きな違いを生みます。
そしてこの2人の科学者はポテトチップスから実験を始めました。被験者はまず、前歯だけでポテトチップスを噛み、そのフレッシュさとサクサク感を評価します。パリパリという音、または噛んだ時に出る音の高周波を上げるだけで、そのポテトチップはフレッシュでもっとサクサクに感じたそうです。
次に炭酸水を見てみましょう。同じような結果が出たんですって。高周波や泡の音の大きさを上げると、被験者は炭酸がより刺激的に感じるようになったそうです。これは実はヘッドホンがなくても大丈夫なんです。炭酸水を耳のそばに持っていくだけで、飲んでいる人はより良い炭酸水を飲んでいるように感じるそう。りんごもシャキの音を上げるだけでシャキシャキで固めのりんごに見えてくるんですって。高周波は食べ物を甘く感じさせるそう。低周波は苦味が増したように感じるそうです。噛む時の音を大きくするだけで、水気のある食べ物は、よりみずみずしく感じるんだそうですよ。
おいしく食事をするには、食べ物の音をじーっくり聞くことなんですね。
Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文]
(リョウコ)